[高校入試]東京都「文字式による証明問題」を解説!

[高校入試]東京都「文字式による証明問題」を解説!中学数学

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。

前回の記事では、「文字式による証明」の解き方のコツを解説しました。

今回の記事では、東京都の文字式による証明問題を解説していきます。

東京都の公立高校を受ける方は、この問題は必ず出題されるので、しっかり対策をしておきましょう。

それでは解説に入っていきます。

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2017・大問2

まずは、2017年の大問2の解説を行っていきます。

問題はこちらから参照できます。

問1の解説

まず、問1の解説です。

この問題でも実験から始めるとよいでしょう。

  • 2段目の左から2番目の数\(=5+(-3)=2\)
  • 3段目の左から3番目の数\(=2+(-3)=5+(-3)+(-3)=-1\)
  • 4段目の左から4番目の数\(=(-1)+(-3)=5+(-3)+(-3)+(-3)=-4\)

となってゆくので、

\(k\)段目の左から\(k\)番目の数\(=5+(-3)×(k-1)=-3k+8\)となります。

よって、10段目の左から10番目の数\(=(-3)×10+8=-22\)となり、答えはアです。

問2の解説

続いて、問2です。

問1と同じように考えると、

  • 2段目の左から2番目の数\(=a+b×(2-1)=a+b\)
  • 3段目の左から3番目の数\(=a+b×(3-1)=a+2b\)
  • 4段目の左から4番目の数\(=a+b×(4-1)=a+3b\)
  • 5段目の左から5番目の数\(=a+b×(5-1)=a+4b\)

となることが分かります。

これらを各マスに書き入れ、残りのマスに入る数を順に求めてゆくと以下の表が完成します。

\(a\)\(b\)
\(a\)\(a+b\)\(b\)
\(a\)\(2a+b\)\(a+2b\)\(b\)
\(a\)\(3a+b\)\(3a+3b\)\(a+3b\)\(b\)
\(a\)\(4a+b\)\(6a+4b\)\(4a+6b\)\(a+4b\)\(b\)
\(a\)\(5a+b\)\(10a+5b\)\(10a+10b\)\(5a+10b\)\(a+5b\)\(b\)

5段目の6個のマスに入っている数の和は、
\begin{align}
&a+(5a+b)+(10a+5b)+(10a+10b)+(5a+10b)+(a+5b)+b\\
&=32a+32b\\
&=16(2a+2b)\\
&=16\{a+(a+b)+b\}
\end{align}
となります。

\(16\{a+(a+b)+b\}\)は2段目のマスの和の16倍を表しているので、これで証明は完了です。

2020・大問2

次は、2020年の大問2です。

図形への文字式の応用をテーマとした問題ですが、これまでと同じようにして解くことができます。

問題はこちらから参照できます。

問1の解説

図1では、底面の半径が\(a\)で、高さが\(h\)ですから、\(X=\pi a^2h\)となります。

図2では、底面の半径が\(b\)で、高さが\(h\)ですから、\(Y=\pi b^2h\)となります。

よって、
\begin{eqnarray}
X-Y&=&\pi a^2h-\pi b^2h\\
&=&\pi (a^2-b^2)h
\end{eqnarray}
となり、答えはアとなります。

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問2の解説

ADは半径\(a\)の円周の長さに、DHは半径\(a\)の円周の長さに一致するため、

AD+DH\(=2\pi a +2\pi b=2\pi(a+b)\)

となります。

このとき、長方形ABGHを側面にもつ円柱の底面の半径の長さを\(r\)とすると、先ほどと同様にして、
$$2\pi r = 2\pi(a+b)$$
が成立するので、\(r=(a+b)\)となります。

よって、
$$Z=\pi r^2h=\pi (a+b)^2h$$
となるので、
\begin{eqnarray}
Z-W&=&\pi (a+b)^2h-(\pi a^2h+\pi b^2h)\\
&=&\pi \{(a^2+2ab+b^2)-(a^2+b^2)\}h\\
&=&2\pi abh
\end{eqnarray}
となり、証明が完了します。

2015・大問2

最後に、2015年の大問2に取り組んでみましょう。

問題はこちらから参照できます。

問1の解説

四角形ABQPは台形になり、\(BQ=c\)となることから、
$$S=\frac{1}{2}a(b+c)$$
となります。

問2の解説

まず、色のついた紙と白色の紙の合計面積を求めます。

各段には\(2+(n+1)=(n+3)\)枚の紙が並ぶため、合計面積は\(n(n+3)\)となります。

ここで、色のついた紙の枚数と白色の紙の枚数が等しくなるので、
$$T=\frac{1}{2}n(n+3)$$
を得ます。

まとめ:[高校入試]東京都「文字式による証明問題」を解説!

いかがでしたか。

今回の記事では、東京都で毎年出題される「文字式による証明問題」を解説しました。

問題で問われていることをきちんと文字式で表せれば、しっかりと解けることを実感頂けたかと思います。

それがきちんとできれば、ここを得点源にすることができるので、それに気を付けながら問題演習を行っていきましょう。

ご一読いただきありがとうございました。

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