[中学数学]「規則性」特別演習~2022早大学院の問題に挑戦!~

[中学数学]「規則性」特別演習~2022早大学院の数学に挑戦!~中学数学

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです!

前々回と前回の記事で、「規則性」の解説を行ってきました。

今回は2022年の早大学院の数学の第4問を紹介します。

なかなか歯ごたえのある良い問題だと思いますので、是非挑戦してみてください!

問題はこちらから参照できます。

本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。

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まずは実験から

\(a_n\)にはどのような規則性があるか?

この問題は難しいですが、いつも通り実験から始めましょう

そのまま計算してもよいのですが、計算量を減らすために、以下のことに注目します。

\(a_{n+1}\)は、\(3a_{n}\)を7で割ったときの余りと等しい

それはなぜかといえば、

\(3^n\)を7で割ったときの商を\(b_n\)とすると、\(3^n=7b_n+a_n\)だから、

\(3^{n+1}=3(7b_n+a_n)\)
   \(=7×3b_n+3a_n\)

となるので、\(a_{n+1}\)は\(3a_{n}\)を7で割ったときの余りと等しくなります。

この事実を踏まえれば、

  • \(n=1\)のとき、\(a_1=3\)
  • \(n=2\)のとき、\(a_2=2\)
  • \(n=3\)のとき、\(a_3=6\)
  • \(n=4\)のとき、\(a_4=4\)
  • \(n=5\)のとき、\(a_5=5\)
  • \(n=6\)のとき、\(a_6=1\)
  • \(n=7\)のとき、\(a_7=3\)
  • \(n=8\)のとき、\(a_8=2\)

となってゆくことから、「3,2,6,4,5,1」が繰り返されることが分かりますね。

つまり、\(k\)を0以上の整数とすれば、

  • \(a_{6k+1}=3\)
  • \(a_{6k+2}=2\)
  • \(a_{6k+3}=6\)
  • \(a_{6k+4}=4\)
  • \(a_{6k+5}=5\)
  • \(a_{6k}=1\)

となります。

\(n\)段目の左端にある数にはどのような規則性があるか?

1段目には1つ、2段目には2つ、3段目には3つ…の数が並んでゆきます。

1段目から\((n-1)\)段目までに並んだ数の個数は、

前々回の記事でも解説したように、

$$1+2+3+…+(n-2)+(n-1)=\frac{(n-1)n}{2}$$

となるので、

\(n\)段目の左端の数は、\(a_{1+\frac{(n-1)n}{2}}\)となります。

これらの考察をもとに、(1)~(4)の問題を解いていきます。

問題の解説

(1)の解説

まずは(1)です。

「3,2,6,4,5,1」が繰り返されてゆくので、

$$a_{7}=3,a_{8}=2,a_{9}=6,a_{10}=4$$

となります。

(2)の解説

続いて(2)です。

ここでは、周期6で「3,2,6,4,5,1」の並びが繰り返されるため、\(a\)の下添え字を6で割ったときの余りに注目します

\(n=2022\)のとき、

\(1+\frac{(n-1)n}{2}=1+1011×2021\)であり、

$$1011=168×6+3$$
$$2021=336×6+5$$

であるから、

$$1+1011×2021=6×(168×336×6+168×5+3×336)+16$$

となり、これを6で割った余りは16を6で割った余りと等しいです。

16を6で割った余りは4となるので、\(a_{1+1011×2021}=a_4=4\)と求まります。

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(3)の解説

続いて(3)です。

\(3+2+6+4+5+1=21\)となることに注意し、

21を順に足していってぎりぎり2022を超えないとき、この繰り返しが何個になるかをまず考えます。

\(21×96=2016\)ですから、

その繰り返しが96個となるため、

\(a_1\)から\(a_{576}\)までの和が2016と等しくなります。

2016に\(a_{577}=3\)を足すと2019になり、
2019に\(a_{578}=2\)を足すと2021となるため、

\(a_1\)から\(a_{579}\)までを順に足し合わせていったときにはじめてその和が2022を超えることになります。

よって、答えは\(n=579\)です。

(4)の解説

最後に(4)です。

\(a_{2022}\)が\(m\)段目にあるとき、

\(m\)段目の左端の数\(a_{1+\frac{(m-1)m}{2}}\)と\((m+1)\)段目の左端の数\(a_{1+\frac{m(m+1)}{2}}\)の下添え字に注目すると、

$$1+\frac{(m-1)m}{2} {≦} 2022 <1+\frac{m(m+1)}{2}$$

が成立するはずです。

この不等式を満たす\(m\)を探していきます。

\(m=64\)のとき、

$$1+\frac{(m-1)m}{2}=2017$$
$$1+\frac{m(m+1)}{2}=2081$$

となりますので、\(a_{2022}\)は64段目にあることが分かります。

\(2017=6×336+1\)ですから、\(a_{2017}=a_{1}=3\)です。

また、\(64=6×10+4\)ですから、\(a_{2017}=3\)であることを踏まえれば、

64段目には「3,2,6,4,5,1」の繰り返しが10回あり、その後に「3,2,6,4」が並びます。

よって、求める答えは\(21×10+(3+2+6+4)=225\)となります。

「規則性」の問題に強くなるためのおすすめの問題集

必ず1問は出る「規則性」の問題ですが、以下の書籍を用いて問題演習を行うとよいでしょう。

規則性の問題はいろいろなパターンの問題を経験しておくと、未知の問題に太刀打ちしやすくなります。

また、この手の問題は塾に通っていても対策が手薄となりがちです。

ですので、上記書籍を用いて問題演習を行い、規則性の問題を得点源にしましょう!

まとめ:[中学数学]「規則性」特別演習~2022早大学院の問題に挑戦!~

いかがでしたか。

今回は2022年の早大学院の問題を解説しました。

最難関私立の問題でも、これまで解説してきた「実験を行って一般化してゆく」やり方が使えることを実感して頂けたかと思います。

他の問題にチャレンジするときも、その原則を忘れずに解いていって欲しいと思います。

本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。

ご一読いただきありがとうございました。

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