みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回の記事のテーマは、「方程式の文章題」についてです。
方程式の文章題を苦手とする方は、非常に多いかと思います。
しかし、方程式の文章題では一定の解法ルールというものが存在します。
この解法ルールを守ってもらえれば、方程式の文章題をスムーズに解くことができます。
ですので、ここに苦手意識がある方は最後までご一読いただけたらと思います。
それでは、方程式の文章題について考えていきましょう。
例題をまず考えてみよう
まず、以下の例題について考えてみましょう。
(問1)キャンディーを何個か用意し、各生徒に配る。キャンディーを各生徒に6個ずつ配ると4個余り、7個ずつ配ろうとすると6個足りなくなる。このとき、用意したキャンディーの個数を求めよ。
(問2)ある商品を1個当たり100円で、100個仕入れた。仕入れた100個をすべて定価で販売したところ、利益が2,000円となった。このとき、定価を求めよ。
(問3)1周が1.2kmである池の周りをAくんとBさんが同時に歩き始める。このとき、AさんとBさんは反対方向に歩き出す。AさんとBさんの歩く速さをそれぞれ100m/分、80m/分であるとしたとき、歩き出してから2人がすれ違うのは何分後か求めよ。
「方程式の文章題」の解き方
「方程式の文章題」では、以下の手順を踏んで解いていくとよいです。
先ほどの例題をこのアプローチを用いて解いていきます。
問1の解説
問題で問われていることを文字で置く
まずは問題で問われていることを文字で置きます。
この問いでは「用意したキャンディーの個数」が聞かれているので、これを\(x\)と置きます。
何と何が等しいのかを見出して、方程式を立てる
この問いでは、「キャンディーを各生徒に6個配ると4個余る」「キャンディーを各生徒に7個ずつ配ろうとすると6個足らなくなる」ことが述べられています。
どちらの状況においても、「用意したキャンディーの個数」および「生徒数」は不変です。
用意したキャンディーの個数を\(x\)と置いているので、「生徒数」に注目して方程式を立てます。
「キャンディーを各生徒に6個配ると4個余る」という状況では、生徒数を\(x\)を用いて表すとどうなるでしょうか。
いきなり文字式にしにくいときは、具体的な数値から当てはめて考えていきましょう。
例えば、キャンディーを124個用意したとすると、生徒数は何人になるのでしょうか。
キャンディーが4個余るため、生徒には120個のキャンディーを配ることになります。
このとき、各生徒には6個ずつ配ってゆくので、生徒数は\((124-4)÷6=20\)人となることが分かります。
キャンディーが124個あるときを考えましたが、この124をそのまま\(x\)で置き換えれば、
生徒数は\(\displaystyle \frac{x-4}{6}\)となります。
「キャンディーを各生徒に7個ずつ配ろうとすると6個足らなくなる」状況を次は考えます。
例えば、キャンディーが99個あったとすると、あと6個あれば各生徒に均等に分配できるわけです。
このとき、生徒数は\((99+6)÷7=15\)人となりますね。
この99をそのまま\(x\)で置き換えれば、生徒数は\(\displaystyle \frac{x+6}{7}\)人となります。
以上より、どちらの状況でも生徒数が不変であることに注目すると、以下の一次方程式が作れます。
$$\frac{x-4}{6}=\frac{x+6}{7}$$
解の吟味を行う
この一次方程式を解くと、\(x=64\)となります。
\(x=64\)のとき、生徒数は\((64-4)÷6=10\)となり、いずれも正の整数になるのでこれでOKです。
問2の解説
問題で問われていることを文字で置く
原則に則り、問題で問われていることを文字で置きます。
いまは「定価」を聞いているので、それを\(x\)と置きます。
何と何が等しいのかを見出して、方程式を立てる
利益に関する問題では、以下の公式を覚えておくとよいでしょう。
この問題で分かっている条件を上の公式に代入すると、次の一次方程式が成り立ちます。
$$100x-100×100=2000$$
解の吟味を行う
この方程式を解き、\(x=120\)となります。
定価が正の整数となるので、これでOKです。
問3の解説
問題で問われていることを文字で置く
まずは問題で問われていることを文字で置きます。
この問いでは「すれ違うまでにかかる時間」が聞かれているので、これを\(x\)と置きます。
何と何が等しいのかを見出して、方程式を立てる
速さや道のりに関しては、復習として以下を確認しておきましょう。
速さや道のりに関する問題では「線分図」を書いて状況を整理しましょう。
線分図は以下のようになります。
問題文は1.2[km]となっているので、単位を[m]でそろえることに注意します。
AさんとBさんがすれ違うまでに進んだ距離は、それぞれ\(100x,80x\)[m]です。
線分図より、2人がすれ違うとき、2人の進んだ距離の合計が池の1周の長さに等しくなるので、
$$100x+80x=1200$$
という一次方程式が成立します。
解の吟味を行う
上記の方程式を解くと、\(x=\displaystyle \frac{20}{3}\)となります。
答えは分数になってしまいますが、正の数が得られたのでこれでOKです。
ちなみに、\(\displaystyle \frac{20}{3}\)分は6分40秒になります。
池の一周に関する問題では、定石として次のことを覚えておくとよいでしょう。
日々の学習に最適な書籍
日々の学習に最適な書籍をご紹介します。
数学が苦手な方には「ひとつひとつわかりやすく。」シリーズをおすすめします。
オールカラーで図解が分かりやすく、1回分が2ページとなっているので無理なく続けられます。
難しい用語は排除し、図等を通して分かりやすく説明しているので、苦手な人でもついていけるかと思います。
まとめ:[中学数学]苦手な人でも必ず解ける!「方程式の文章題」の解き方のコツを解説
いかがでしたか。
今回の記事では、「方程式の文章題」の解き方について解説しました。
この問題を解く際は、
ことを意識しましょう。
引き続き、方程式の文章題に関する解説を行っていきます。
ご一読いただきありがとうございました。
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