みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
これまで、平面図形の問題攻略のためのテクニックを解説してきました。
今回のテーマは、「角の二等分線定理」です。
この定理は角の二等分線が絡んだ問題では、大きな効力を発揮します。
平面図形を得意になりたい方に役立つこと間違いないと思います。
それでは早速、解説に入っていきましょう。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
「角の二等分線定理」とは?
「角の二等分線定理」は次のことをいいます。
この定理の証明は、以下のようになります。
Bを通り、ACに平行な直線と半直線CAの交点をQとおく。
仮定より、∠BAP=∠CAP…①
平行線の同位角は等しいので、∠CAP=∠CQB…②
平行線の錯角は等しいので、∠BAP=∠ABQ…③
①~③より2つの角が等しいので、△ABQは二等辺三角形となり、AQ=AB…④
平行線の線分比を考え、CA:AQ=CP:PB
ここで、④より、CA:AQ=CA:AB=CP:PBが成り立つ。
2010・ラ・サールの問題を考えてみよう
次に、2010年のラ・サール高校の問題(大問2の(2))を考えてみましょう。
問題はこちらから参照できます。
難しい問題ですが、まずは挑戦してみましょう。
1本補助線を引いてみる
いまの図のままだと考えづらいので、Cから線分ADに垂線を引き、無理やり相似な三角形を作り出します(この垂線の足をHとします)。
このとき、上の図において2つの三角形△ABEと△ACHが相似です。
よって、AE:AH=AB:AC=3:2です。
続いて、2つの黄色の三角形△BDEと△CDHが相似です。
角の二等分線定理より、BD:CD=AB:AC=3:2となることを踏まえて、
DE:DH=BD:CD=3:2です。
いま、AE=\(x\), DE=\(3a\), DH=\(2a\)とすれば、
AH=AE-EH=AE-(DE+DH)=\((x-5a)\)ですから、
AE:AH=\(x\):\((x-5a)=3:2\)より、\(x=15a\)となります。
以上より、AD:DE=(AE-DE):DE=\((15a-3a):3a=4:1\)と求まります。
面積はどうなる?
次に(ⅱ)を考えます。
△ACDの底辺をAD、△BDEの底辺をDEとみると、底辺の長さの比は(1)より4:1です。
また、△ACDと△BDEの高さはそれぞれCH,BEとなりますから、
△BDEと△CDHは相似なので、CH:BE=2:3です。
以上から、(△ACDの面積):(△BDEの面積)=4×2:1×2=8:3と求まります。
ここで、以下のことをおさえておきましょう。
「平面図形」攻略におすすめの書籍
「平面図形」攻略におすすめの書籍をご紹介します。
「解法のエッセンス」では平面図形で学習する内容をどう実際の問題に活用するかに重点をおいて執筆されています。
いきなり問題集に取り組む前に、これらを通して問題を解く際の方法論を身につけるとよいでしょう。
難関校を目指す方や平面図形を得意になりたい方にはおすすめです。
まとめ:[高校入試]知っておくと便利!「角の二等分線定理」を解説
いかがでしたか。
今回の記事では、「角の二等分線定理」について解説しました。
角の二等分線が絡む問題ではこの定理を活用すると便利です。
今後も、平面図形に関する解説を行っていきますのでお楽しみに。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
ご一読いただきありがとうございました。
コメント