みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回は、千葉県で出題された「作図」の難問を解説していきます。
千葉県では「作図」の難問が出題されることが非常に多いです。
ここまで解けるようになれば、「作図」問題に関しては怖いものなしかと思います。
「結果から逆算」し、「図形に関する知識」を総動員してまずは解いてみましょう。
また、本記事と合わせてぜひ以下の記事もご覧ください。
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「解法のエッセンス」では平面図形で学習する内容をどう実際の問題に活用するかに重点をおいて執筆されています。
いきなり問題集に取り組む前に、これらを通して問題を解く際の方法論を身につけるとよいでしょう。
難関校を目指す方や平面図形を得意になりたい方にはおすすめです。
2016年度・前期で出題された「作図」問題の解説
まずは、2016年度前期に出題された「作図」問題を考えてみましょう。
問題はこちらから参照できます。
「作図」問題の解法の原則に則り、アウトプットをイメージします。
いま辺の比が与えられているので、「無理やり相似な三角形を作る」と見通しが立ちやすくなります。
Cを通り、直線ABに平行な直線上にC’をとります。
そして、線分BC’と線分ACの交点をPとすれば、△PAB∽△PCC’となります。
相似比を考えれば、AP:CP=AB:CC’=2:1が成立しますね。
したがって、C’を作図できれば、Pも作図できることになります。
この際、平行四辺形の性質(2組の辺の長さが等しい)を利用して作図すると以下のようになります。
①ABの垂直二等分線を作図し、それとABとの交点をMとする。
②コンパスでBMの長さを測りとり、Cを中心としてそれを半径とする円弧を描く。
③コンパスでBCの長さを測りとり、Mを中心としてそれを半径とする円弧を描き、
これと②の交点をC’とする。
④BC’とACの交点をPとする。
作図方法について少し補足します。
②と③によって、BM=CC’およびBC=MC’より四角形BCC’Mが平行四辺形となるため、BMとCC’が平行になります。
また、①よりAM=BMですから、AB:CC’=2:1となるのです。
2016年度・前期で出題された「作図」問題の解説
次に、2017年度前期に出題された「作図」問題を考えてみましょう。
問題はこちらから参照できます。
円に関する「作図」問題では、以下を利用できないかを考えることが大切です。
この事実は、△APOと△BPOが合同であることから導くことができます。
これを知っているだけで、実は千葉県の他の年度の「作図」問題も解けてしまいます。
いま、この事実を利用し、アウトプットをイメージすると以下のようになります。
そうすると、以下のようにして点Oが作図できます。
①点Bを通り、線分ABに対する垂線を作図し、それと直線\(l\)との交点をPとする。
②∠BPAの二等分線を作図し、それと線分ABの交点をOとする。
2020年度・前期で出題された「作図」問題の解説
最後に、2020年度前期に出題された「作図」問題を考えてみましょう。
問題はこちらから参照できます。
こちらもアウトプットをイメージしてみましょう。
そうすると、∠APC=60°となるので、これを満たすようなC, Pが作図できればよいことがいえますね。
60°といったら「正三角形」を想起する方もいるかと思います。
しかし、Pの位置が分かってこそBPを1辺とする正三角形が作図できるため、
この方針で60°を作図するのは厳しいです。
そこで、その他に60°が出現する図形として、「90°,60°,30°の直角三角形」を思い出してみましょう。
無理やりこの直角三角形を作ってみると、
点Bから直線\(l\)に垂線を引き、それと\(l\)との交点をCとすればよいことが分かります。
あとは、∠CBP=30°を満たすよう点Pを作図すればよいですね。
30°は60°の半分ですから、60°となる角を作図をし、その二等分線を引けば30°を作図できます。
60°を作図するときのポイントは「正三角形」を描けばよいので、
辺BCを1辺とする正三角形BCQを作図し、∠CBQの二等分線と直線\(l\)との交点をPとすればよいですね。
そうすると、以下の答えが得られます。
この問題でも結果から逆算して考えることが求められておりました。
ですので、「作図」の問題では必ず結果から逆算することを心掛けることが大切です。
まとめ:[中学数学]これで「作図」マスター!千葉県で出題された「作図」の難問を解説!
いかがでしたか。
今回は、千葉県で出題された「作図」の難問を解説しました。
「結果からの逆算思考」・「図形の知識を総動員すること」はもちろんのこと、
円に関する問題では「定点から引いた円の接線の性質」を考えることができるかが「作図」問題では大切です。
今回解説した内容を踏まえ、問題演習を行えば「作図」に関しては完璧かと思います。
今後も、過去問の解説を行っていくのでお楽しみに。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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