みなさんこんにちは、ゆーきゃんです!
前回の記事では、関数のグラフと図形の融合問題で意識すべきことを解説しました。
今回はたびたび出題される面積の二等分線に関する問題の解説を行います。
割とこの問題はパターン化された問題でもあるので、
解き方をマスターすれば、この問題では安定して点数を取れるようになるかと思います。
早速、解説に入っていきましょう!
全7回の動画授業で入試レベルの「関数」がスラスラ解ける!
「関数のグラフと図形の融合問題」は、入試で必ず出題されます。
全7回で「関数のグラフと図形の融合問題」の考え方を一通り網羅できる授業動画を配信しております。
・「単品販売」は1,500円
・「すべて見放題」(規則性のみならず、規則性や図形などの動画も見放題)は2,000円
で販売しています。
ぜひ、「関数のグラフと図形の融合問題」で点数を稼げるようになりたい方は以下のリンクからご購入ください。
三角形の面積を二等分する直線
三角形の面積を二等分する直線の問題はたびたび出題されます。
この問題は、
- 三角形の頂点を通過し、直線の式を求める問題
- 三角形の頂点を通過せず、指定された点を通過する直線の式を求める問題
の2つに分類されます。
それぞれの場合における解き方を考えていきましょう。
三角形の頂点を通過する直線の式を求める問題
早速、次の問題を考えてみましょう。
(問1)\(xy\)平面上に、A\((1,4)\), B\((-1,0)\), C\((5,0)\)をとる。
このとき、点Aを通り、△ABCの面積を二等分する直線の式を求めよ。
この問題を解くにあたって、前回の記事で教授した「図形の性質を利用できないか」考えます。
下の図において、線分QRの中点をSとします。
△PQRと△PSRにおいて、それぞれQSとSRを底辺として考えると、
両者とも底辺の長さと高さが等しくなるので、
△PQR : △PSR : △PQR = 1 : 1 : 2となります。
このことより、線分PSは△PQRの面積を二等分していることがいえますね。
このことを踏まえれば、問題に戻ると、
線分BCの中点Mの座標を求め、AとMを通過する直線の式を求めればよいことが分かります。
と求められますので、
M\((\frac{(-1)+5}{2},\frac{0+0}{2})\) つまり、 M\((2,0)\)となります。
よって、A\((1,4)\)とM\((2,0)\)を通る直線の式は\(y=-4x+8\)と求まります。
指定された点を通過する直線の式を求める問題
続いて、次の問題を考えてみましょう。
(問2)\(xy\)平面上に、3直線\(y=x+1, y=\frac{1}{2}x+1, y=-\frac{1}{2}x+5\)が3点A,B,Cで交わっている。このとき、直線\(y=\frac{1}{2}x+1\)の点P\((3,\frac{5}{2})\)を通り、△ABCの面積を二等分する直線の式を求めよ。
この問題は先ほどの問題よりも難易度が上がっています。
この問題を解くにあたって、以下のことを知識として覚えてしまうとよいでしょう。
また、上の図において、
PR : RQ = P’R’ : R’Q’ = \(m:n\)
(つまり、\(x\)座標の差の絶対値の比に等しくなります!)
が成立します。
これら2つをもとに問題を考えていきます。
いま求める直線と直線ABとの交点をDとおきます。
\(x\)座標の差の絶対値を考えて、
BD : DC = \((3-0):(4-3)=3:1\)となります。
また、\(\frac{BD}{AB}=t\)とおけば、
先ほどの三角形の面積比に関する性質を利用して、
$$t×\frac{3}{4}=\frac{1}{2}$$
より、\(t=\frac{2}{3}\)と求まります。
よって、BD : DA = 2 : 1 となりますから、
Dの\(x\)座標を\(u\)とすれば、
$$BD:DA=2:1=(u-0):(\frac{8}{3}-u)$$
が成り立つので、\(u=\frac{16}{9}\)と求まります。
以上より、求める直線は\((\frac{16}{9},\frac{25}{9}), (3,\frac{5}{2})\)を通るため、
答えは\(y=-\frac{5}{22}x+\frac{35}{11}\)となります。
四角形の面積を二等分する直線
台形や平行四辺形の面積を二等分する直線に関する問題は後で解説することとし、
次の問題を考えてみたいと思います。
(問3)\(xy\)平面上に、4点A\((3,5)\), B\((-1,2)\), C\((-2,0)\), D\((6,0)\)をとる。
このとき、点Aを通過し、四角形ABCDの面積を二等分する直線の方程式を求めよ。
この問題で意識すべきことは、四角形を等積変形を用いて三角形に変換するということです。
等積変形についておさらいしておくと、
さて、問題に戻りましょう。
点Bを通り直線ACと平行な直線と\(x\)軸との交点をC’とします。
直線ACの傾きは1ですから、Bを通り直線ACに平行な直線の方程式は\(y=x+3\)となるので、
C’\((-3,0)\)となります。
このとき、等積変形によって四角形ABCDと△AC’Dの面積が等しくなるため、
点Aを通り△AC’Dの面積の面積を二等分する直線の方程式を求めればよいことになります。
C’とDの中点の座標は\((\frac{(-3)+6}{2},0)\) つまり \((\frac{3}{2},0)\) です。
求める直線はこの点と点Aを通過するため、
答えは、\(y=\frac{10}{3}x-5\)となります。
このように
ことを覚えておきましょう。
台形や平行四辺形の面積を二等分する直線
最後に、台形や平行四辺形の面積を二等分する直線について考えていきます。
次の問題に取り組んでみましょう。
(問4)\(xy\)平面上に、4点A\((-2,3)\), B\((-3,1)\), C\((5,2)\), D\((2,\frac{7}{2})\)をとる。
このとき、\((1,0)\)を通り、台形ABCDの面積を二等分する直線の方程式を求めよ。
この問題を解く前に、以下の台形の性質を覚えておきましょう。
上の図において、PSとQRは平行とします。
また、PSの中点をT, QRの中点をU, TUの中点をMとおきます。
Mを通る直線とPS, QRとの交点をそれぞれK, Nとすれば、
△MUNと△MKTは合同になります。
これを踏まえ、
(台形PQUKの面積)=(台形PQUTの面積)+(△MKTの面積)-(△MUNの面積)=(台形PQUTの面積)
となります。
また、台形PQUTと台形TURSの面積が等しいので、この直線は面積を二等分することが分かります。
ここで、問題に戻りましょう。
AとDの中点の座標は\((0,\frac{13}{4})\)であり、
BとCの中点の座標は\((1,\frac{3}{2})\)と分かります。
これらの中点の座標は\((\frac{1}{2},\frac{19}{8})\)ですから、
求める直線の方程式は、\(y=-\frac{19}{4}x+\frac{19}{4}\)となります。
今回は台形の問題を扱いましたが、平行四辺形においても同様にして解くことができ、
平行四辺形では対角線の中点を通過するように直線をひけば、面積を二等分するすることができます。
まとめ:[高校入試]よく出るパターン問題!「面積を二等分する直線」の考え方を解説!
いかがでしたか。
今回は関数のグラフと図形の融合問題でよく出題される「面積を二等分する直線を求める」問題の解き方を解説しました。
この問題においても、前回解説した図形の性質を利用すれば解くことができます。
割とこの問題はパターン化されているところもあるので、今回扱った問題の解き方をマスターできると安定的に得点することができます。
是非繰り返し解いて、解き方をマスターしてください!
「関数のグラフと図形の融合問題」は、入試で必ず出題されます。
全7回で「関数のグラフと図形の融合問題」の考え方を一通り網羅できる授業動画を配信しております。
・「単品販売」は1,500円
・「すべて見放題」(規則性のみならず、規則性や図形などの動画も見放題)は2,000円
で販売しています。
ぜひ、「関数のグラフと図形の融合問題」で点数を稼げるようになりたい方は以下のリンクからご購入ください。
次回は、関数のグラフと図形の融合問題の実際に出題された問題を解説していくのでお楽しみに!
ご一読いただきありがとうございました。
コメント