みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
以前、「原子」と「分子」の違いについて解説しました。
しかし、例えばなぜ銅は「Cu2」と表さないのかといった疑問を抱く方も多いかと思います。
その背景には「イオン」がからんでいるケースもあり、これもよく分からないと感じる方も多いのではないでしょうか。
そこで、結晶の観点から「原子」・「分子」・「イオン」について総整理していきます。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
「原子」からなる結晶と「分子」からなる結晶
どの物質が「分子」を作るのかどうかを判断するときは、「結晶」で判断するのがよいです。
例えば、二酸化炭素の結晶(ドライアイス)と銅の結晶を考えます。
各物質の結晶を観察すると、以下のようになります。
ドライアイスを観察すると結晶を構成する粒が、2個の酸素原子と1個の炭素原子が結びついています。
一方、銅を観察すると結晶を構成する粒が、単独の銅原子からなることが分かります。
このように、
というようにまとめられます。
また、
という性質があるので、こちらも覚えておきましょう。
「イオン」とは何か?
次に、「イオン」についてみていきます。
すべての電子は1つの軌道をまわっているのではなく、複数の軌道を回っています。
このとき、「各軌道をまわることのできる電子の個数」が決まっています。
各原子はなるべく各軌道をまわる電子の個数を最大にしようとします。
例えば、ナトリウム原子の場合は最も外側にある電子を放出すれば、それが満たされることになります。
このとき、陽子の個数が電子の個数より多くなり、+の電荷を帯びることとなり、「陽イオン」となります。
一方、フッ素原子は最も外側にある軌道に電子1個を取り込めば、軌道に最大個数の電子がまわることになります。
このとき、電子の個数が陽子の個数より多くなり、-の電荷を帯びることとなり、「陰イオン」となります。
よって、
ということになります。
「イオン」からなる結晶
次に、「イオン」からなる結晶について考えます。
ここでは、食塩の結晶をみていきましょう。
先ほどの結晶とは異なり、食塩では「ナトリウムイオン」と「塩化物イオン」が交互に並んでいます。
全体でみれば、「ナトリウムイオン」と「塩化物イオン」の個数は等しいので、
結晶を構成する粒は、Na+とCl–(つまりNaCl)と考えることができます。
また、
ことも覚えておきましょう。
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まとめ:[中学理科]これで疑問解消!混乱しやすい「原子」「分子」「イオン」を結晶の観点から総整理!
いかがでしたか。
結晶の観点から「原子」・「分子」・「イオン」について総整理しました。
結晶に注目すると、各物質が分子を作るのかどうかを見分けやすくなります。
また、各物質の構成元素に注目し、見分けられるようにすることも大切です。
今後は「イオン」に関連して、電池や電気分解などの原理についても解説していきます。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
最後までご一読いただきありがとうございました。
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