みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回の記事のテーマは、「文字式による証明」です。
これまで、入試対策で「規則性」の問題の考え方を解説してきました。
(↓下記のリンクから飛べます)
「規則性」の他に、「文字式による証明問題」が入試でたびたび出題されます。
東京都では毎年のように出題されますから、しっかりと対策しておきたいところです。
またこの問題の解き方は基本的にパターンが決まっているので、マスターすれば得点源となります。
それでは、解説に入っていきましょう。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
「文字式による証明」の解き方の手順
早速、「文字式による証明」の解き方について解説していきます。
これら2つを順に踏んでゆけば、基本的に公立高校レベルのどんな問題でも対応できます。
問題のテーマとなっている数を文字で表すときは、以下のことを覚えておきましょう。
例えば、「偶数と奇数の和が奇数になる」ことを証明していきましょう。
まずは問題のテーマとなっている数を文字で表していきます。
\(m,n\)を整数とすると、偶数は\(2m\), 奇数は\(2n+1\)と表せますね。
ここで、連続する偶数と奇数のみを考えるわけではないため、異なる文字を用いて表すことに注意します。
続いて指定された演算を行います。
いま、偶数と奇数の和つまり足し算を考えるため、
\(2m+2n+1=2(m+n)+1\)
となりますね。
\((m+n)\)は整数ですから、\((2m+2n+1)\)は2で割ると1余る数であることが分かります。
2で割ると1余る数は結局のところ奇数ですから、偶数と奇数の和が奇数になることがいえます。
このように2つのステップを踏むことを忘れないようにしましょう。
問題演習
次の問題を考えてみましょう。
(問1)3桁の正の整数\(X\)および、\(X\)の1の位から10の位の数を引いて100の位の数を足した数\(Y\)を考える。
このとき、\(X\)の100の位,10の位,1の位の数をそれぞれ\(a,b,c\)として、\((X-Y)\)が11の倍数になることを証明せよ。(2022・東京都)
(問2)3桁の正の整数\(N\)に関して、各位の数の和が9の倍数になれば\(N\)も9の倍数になることを、\(N\)の100の位,10の位,1の位の数をそれぞれ\(a,b,c\)と置いて証明せよ。
余力のある人は問2まで挑戦してみましょう。
(問1)の解説
まず、問1の解説です。
解法の原則に従って、テーマとなっている数を文字で表していきましょう。
このとき、\(X=100a+10b+c\)ですから、\(Y=c-b+a\)となりますね。
これらより、問題で指定された演算を行うと、
\begin{eqnarray}
X-Y&=&(100a+10b+c)-(c-b+a)\\
&=&99a+11b\\
&=&11(9a+b)
\end{eqnarray}
となります。
\((9a+b)\)は整数ですから、\(X-Y=11(9a+b)\)は11の倍数であることがいえます。
(問2)の解説
続いて、問2の解説です。
この問題は難関私立校レベルですので、この辺りを狙う方は是非解けるようになってほしい1問です。
まずは\(N\)を\(a,b,c\)を用いて表すと、\(N=100a+10b+c\)となります。
ここでのポイントは、各位の数の和である\((a+b+c)\)を無理やり作り出すことにあります。
そうすると、
\begin{eqnarray}
N&=&100a+10b+c\\
&=&(99a+9b)+(a+b+c)\\
&=&9(11a+b)+(a+b+c)
\end{eqnarray}
となりますね。
\((a+b+c)\)は9の倍数ですから、\(n\)を整数として、\(a+b+c=9n\)とおけるため
\begin{eqnarray}
N&=&9(11a+b)+(a+b+c)\\
&=&9(11a+b+n)
\end{eqnarray}
と書きかえられます。
\((11a+b+n)\)は整数ですから、\((a+b+c)\)は9の倍数であるとき\(N\)も9の倍数であることがいえます。
今回の問題では、与えられた条件を無理やり作り出すことがポイントでした。
まとめ:[中学数学]5分で分かる!「文字式による証明」の解き方のコツを解説
いかがでしたか。
今回の記事では、「文字式による証明」の解き方を解説しました。
ことをこの問題では意識することが大切です。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
ご一読いただきありがとうございました。
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