[中学数学]どの平面で切断したらよい?早稲田実業高で出題された「球と円錐」の問題を解説!

[中学数学]どの平面で切断したらよい?早稲田実業高で出題された「円と円錐」の問題を解説!中学数学

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。

今回は、早稲田実業高で出題された「球と円錐」の問題を解説します。

球や円錐については解法の定石を以前解説しましたが、今回の問題でもその解き方が十分に活用できます。

しかし、切断する平面を適切に選べないと厳しい問題となっています。

ぜひ、試行錯誤しながら問題を考えてみてください。

また、本記事と合わせて以下の記事も是非ご覧ください。

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問題の概要

以下の問題をまずは自分で考えてみましょう。

底面の半径が18cm, 高さが24cmの円錐が3個ある。
この3個の円錐を高さが24cmの透明な円柱型の容器Aに入れてふたをしたところ、図1のようになった。
これを真上から見ると、図2のように3個の円錐の底面は互いに外接し、容器Aの底面の円周に内接していた。
円周率を\(\pi\)として、次の各問いに答えよ。

[中学数学]どの平面で切断すべき?早稲田実業高で出題された「円と円錐」の問題を解説!
[中学数学]どの平面で切断すべき?早稲田実業高で出題された「円と円錐」の問題を解説!

(1)容器Aの底面の半径を求めよ。
(2)高さが8cnの円錐Bがある。
図1の容器Aのふたを開け、円錐Bの底面が容器Aの底面と平行になるように入れていくと、図3のように円錐の側面に接するところまで入った。
もう一度ふたをしたところ、円錐Bの頂点がふたと接した。
円錐Bの底面の半径を求めよ。

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(3)半径\(r\)cmの球Cがある。
図1の容器Aのふたを開け、球Cを入れていくと、図4のように3つの円錐の側面に接するまで入った。
もう一度ふたをしたところ球Cがふたと接した。\(r\)の値を求めよ。

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(1)の解説

まず、(1)です。

容器Aの底面の半径を\(R\)cmとおきます。

図2より、3つの円錐の底面の中心を結んでできる三角形は、1辺の長さが36cmの正三角形となります。

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このとき、容器Aの底面の中心と、2つの円錐の底面の中心を結んで三角形を作ると以下のようになります。

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そうすると容器Aの中心から向かい合う辺に向けて垂線を下ろせば、「90°・60°・30°の直角三角形」ができるため、

\(R-18=\displaystyle \frac{2}{\sqrt{3}}×18=12\sqrt{3}\)を得ます。

よって、\(R=18+12\sqrt{3}\)となります。

(2)の解説

次に、(2)です。

円錐Bの底面を含む平面で立体を切断すると以下のようになります。

なお、真上から見るとB以外の各円錐の断面となる円の中心は、その底面の中心の位置と一致することに注意しましょう。

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B以外の各円錐の断面となる円の半径が分かれば、上の図から円錐Bの半径を求めることができます。

そこで、半径18cmで高さ24cmの円錐を頂点およびその底面の中心を通る平面で切断します

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そうすると、この図より円錐Bを含む平面で切断したときにおける、

この円錐の断面の円の半径は\(\displaystyle \frac{1}{3}×18=6\)となります。

よって、円錐Bの底面の半径は\((18+12\sqrt{3})-18-6=12\sqrt{3}-6\)と求められます。

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(3)の解説

球と各円錐の接点はどのようになっている?

最後に、(3)です。

半径18cmで高さ24cmの円錐の底面の中心をP、球の中心をQとします。

球が各円錐とどのように接しているのかを明らかにするために、真上からみた図を考えてみます。

そうすると、以下のようになります。

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このように、容器Aの底面の直径上に接点が位置することが分かります。

そこで、上の図のオレンジ色で示した平面で立体を切断してみます。

このとき、その断面は以下のようになります。

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定点から引いた円の接線の性質より、∠QSI=∠QSHが成り立ちます。

そうすると、

角の二等分線定理より、SI:SW=IQ:QWとなることから、
SWおよびIWの長さが求まれば、それを利用して\(r\)が求まる

ことが分かります。

これらを以下では求めていきましょう。

\(r\)の値はどうなる?

SWやIWの長さはSUおよびIVの長さを用い、平行線の線分比を活用すると求めやすいです。

SIとUVは平行であるため、UV:SI=WU:WSとなります。

UV\(=(12\sqrt{3}+18)-18-18=12\sqrt{3}-18\)であり、

SI\(=(12\sqrt{3}+18)-18=12\sqrt{3}\)と求められるため、

WU:WS=\((12\sqrt{3}-18):12\sqrt{3}=(2\sqrt{3}-3):2\sqrt{3}\)が得られます。

よって、

SU:SW=(SW-WU):SW=IV:IW=\(2\sqrt{3}-(2\sqrt{3}-3):2\sqrt{3}=3:2\sqrt{3}\)となります。

ここで、SUは三平方の定理より、SU\(=\sqrt{PU^2+SP^2}=30\)ですから、

SW\(=30×\displaystyle \frac{2\sqrt{3}}{3}=20\sqrt{3}\)となります。

また、IW\(=24×\displaystyle \frac{2\sqrt{3}}{3}=16\sqrt{3}\)です。

以上から、IQ:QW=SI:SW=\(12\sqrt{3}:20\sqrt{3}=3:5\)となるため、

\(r=IQ=16\sqrt{3}×\displaystyle \frac{3}{3+5}=6\sqrt{3}\)となります。

まとめ:[中学数学]どの平面で切断したらよい?早稲田実業高で出題された「球と円錐」の問題を解説!

いかがでしたか。

今回は、早稲田実業高で出題された「球と円錐」の問題を解説しました。

球や円錐の問題では中心を通る平面で切断することが解法の定石で、今回の問題においても求められておりました。

切断する平面を選択するときは、時に真上からみた図を活用することも大切です。

このような見方も、空間図形の問題を解く際には心掛けるようにしましょう。

今後も過去問等の解説を行ってゆくのでお楽しみに。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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