みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回は、立教新座高校の「関数のグラフと図形の融合問題」を解説します。
三角形を原点中心に回転させるとどのような図形ができるかが最終的には問われています。
大学入試でも同様の出題がされることも多く、いまのうちにそのイメージができるようになることは今後の学びにもつながります。
ですので、今回の問題を通じてそのイメージができるようになっていきましょう。
また、本記事と合わせて以下の記事もご覧ください。
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問題の概要
今回解説する問題の概要はこちらです。
図のように、2直線①,②は点Aを交わり、放物線\(y=ax^2\)は点Aを通る。
また、直線①と放物線との交点のうち点A以外の点をB、直線②と\(x\)軸との交点をCとする。
点Aの座標を(2,2),点B,Cの\(x\)座標をそれぞれ-4,-2とするとき、次の問に答えよ。
(1)直線①の式を求めよ。
(2)△ABCの面積を求めよ。
(3)直線①と\(y\)軸との交点をDとするとき、Dを通り、△ABCの面積を2等分する直線の式を求めよ。
(4)原点Oから直線②に垂線を引き、この垂線と直線②との交点をHとするとき、線分OHの長さを求めよ。
(5)△ABCを原点Oを回転の中心として360°回転移動させたとき、△ABCが通過した部分の面積を求めよ。
![[中学数学]三角形を原点中心に回転させるとどうなる?立教新座高校「関数のグラフと図形の融合問題」を解説!](https://i0.wp.com/you-can-blog.com/wp-content/uploads/2022/10/立教新座_関数.png?resize=1024%2C953&ssl=1)
(1)の解説
Aの座標とBの\(x\)座標は分かっているので、あとはBの\(y\)座標さえ分かれば直線①の式を求めることができます。
A(2,2)より、\(y=ax^2\)に\(x=2,y=2\)を代入して\(a\)の値を求めると、\(a=\displaystyle \frac{1}{2}\)となります。
よって、B(-4,8)と分かります。
ここで、1次関数の決定の裏ワザを用いて、直線①の式は
$$y=\frac{2-8}{2-(-4)}(x-2)+2=-x+4$$
となります。
(2)の解説
直線①上にC'(-2,6)をとり、△ABCを縦に分割にして考えます。
![[中学数学]三角形を原点中心に回転させるとどうなる?立教新座高校「関数のグラフと図形の融合問題」を解説!](https://i0.wp.com/you-can-blog.com/wp-content/uploads/2022/10/立教新座_関数2.png?resize=1024%2C648&ssl=1)
△BCC’の面積は、\(\displaystyle \frac{1}{2}×6×\{(-2)-(-4)\}=6\)です。
一方で、△ACC’の面積は、\(\displaystyle \frac{1}{2}×6×\{2-(-2)\}=12\)です。
以上から、△ABCの面積は、\(6+12=18\)となります。
ここまではぜひ正解しておきたいところです。
(3)の解説
求める直線と直線BCとの交点をPとします。
![[中学数学]三角形を原点中心に回転させるとどうなる?立教新座高校「関数のグラフと図形の融合問題」を解説!](https://i0.wp.com/you-can-blog.com/wp-content/uploads/2022/10/立教新座_関数3.png?resize=1024%2C648&ssl=1)
このとき、AD:DBは、(A,Dの\(x\)座標の差の絶対値):(B,Dの\(x\)座標の差の絶対値)に等しいです。
よって、AD:DB=\((2-0):\{0-(-4)\}=1:2\)であることが分かります。
ここで、三角形の面積比を考えれば、
$$△BDP=△ABC×\frac{BP}{BC}×\frac{BD}{AB}=△ABC×\frac{BP}{BC}×\frac{2}{3}=△ABC×\frac{1}{2}$$
が成り立ちます。
よって、\(\displaystyle \frac{BP}{BC}=\frac{3}{4}\)となります。
直線BCの式は、\(y=\displaystyle \frac{0-8}{-2-(-4)}(x+2)=-4x-8\)ですから、
P\((t,-4t-8)\)とおきます。
また、B,Pから\(x\)座標に下ろした垂線の足をそれぞれB’,P’とします。
平行線の線分比を考えれば、PP’:BB’=PC:BC=1:4です。
つまり、\(PP’=-4t-8=BB’×\displaystyle \frac{1}{4}=8×\frac{1}{4}=2\)が成り立ちます。
よって、\(t=\displaystyle -\frac{5}{2}\)を得ます。
以上より、求める直線の式は、以下のようになります。
$$y=\frac{4-2}{0-(-\frac{5}{2})}x+4=\frac{4}{5}x+4$$
(4)の解説
直線②の式は、\(y=\displaystyle \frac{2-0}{2-(-2)}(x+2)=\frac{1}{2}x+1\)です。
ここで、E(0,1)とします。
そうすると、△OCHと△ECOは相似となります。
よって、OH:EO=OC:ECとなります。
OC=2, EO=1であり、
また三平方の定理より、\(EC=\sqrt{OC^2+EO^2}=\sqrt{5}\)です。
よって、\(OH=\displaystyle \frac{OC×EO}{EC}=\frac{2\sqrt{5}}{5}\)と求まります。
(5)の解説
△ABCに含まれる点を、原点中心に回転させれば、その点の軌跡は円を描きます。
そうすると、ここでの関心事は、
原点から最も遠い点の描く円の半径と、原点から最も近い点の描く円の半径
となるでしょう。
原点から最も遠い点は明らかにBであることが分かります。
また、原点から最も近い点に関しては、
直線距離が最短であるため、Oから直線ACに下ろした足になります。
つまり、それは(4)で導入した点Hとなります。
(4)より、OH\(\displaystyle =\frac{2\sqrt{5}}{5}\)です。
また、OB\(=\sqrt{4^2+8^2}=4\sqrt{5}\)となります。
結局のところ、△ABCが通過する部分の面積というのは、
(原点から最も遠い点の描く円の面積)ー(原点から最も近い点の描く円の面積)
となります。
よって、答えは、
$$\pi×(4\sqrt{5})^2-\pi×(\frac{2\sqrt{5}}{5})^2=\frac{396}{5}\pi$$
となります。
まとめ:[中学数学]三角形を原点中心に回転させるとどうなる?立教新座高校「関数のグラフと図形の融合問題」を解説!
いかがでしたか。
今回は、立教新座高校の「関数のグラフと図形の融合問題」を解説しました。
三角形の回転のみならず、座標平面上の図形を回転させるときは、
その図形上で回転中心に最も近い点と、その図形上で回転中心から最も遠い点を考えることが大切です。
引き続き、過去問の解説を行っていくのでお楽しみに。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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