みなさんこんにちは、ゆーきゃんです!
読解の心構えや論説文の読み方の基本を解説してきましたが、
今回は論説文で主張とそれを支える論理の読み取り方のコツや設問との向き合い方について解説していきます。
早速、本題に入っていきましょう。
論説文の読み方のコツ
これまで、論説文の読み方の概論を説明してきました。
今回では、論説文を読んでゆくときに注意すべき、具体的なコツについてまず解説します。
意味段落を意識する
まずは、意味段落を意識することがあげられます。
基本的に文章はいくつかのブロックに分けて書かれており、
それらが論理的に結びついて筆者の論理が形成されます。
また、読解問題では各意味段落に傍線が引っ張られ、
各意味段落内での論理展開を問うことが多いです。
ですので、各段落で述べられている話題が何なのかに注目し、
どこで意味段落が切り替わるのかを意識することが大切です。
この際、後述する「さて」や「ところ」でなどの転換を示す接続詞にも目を向けるとよいでしょう。
筆者の疑問提起とそれに対する答えに注目する
続いては、筆者の疑問提起とそれに対する答えに注目することがあげられます。
たびたび、論説文では自分の主張を導くために、筆者自身が疑問を提起することがあります。
この場合、疑問の提起→答えの順に論理が展開されていきます。
ですので、筆者の疑問が提起されたら、それに対する答えも読み取るようにしましょう。
抽象→具体→抽象のサンドイッチに注目
次は、抽象→具体→抽象のサンドイッチに注目することがあげられます。
前回の記事では、自分の主張を分かりやすくするために具体例も伝えることを解説しました。
このとき、抽象→具体→抽象の順で論が展開してゆくことが多いです。
抽象の部分に筆者の考えが現れることが多いので、
抽象→具体→抽象のサンドイッチに注目しましょう。
同じような意味の表現の繰り返しに注目する
次に、同じような意味の表現に注目することがあげられます。
筆者は伝えたいことを一度しか述べないということはありません。
微妙に表現を変えながら、同じことを何度も何度も実は文章中で述べています。
文章中で繰り返される同じような文言が出てきたら、要チェックです。
「~と考える」・「~だろう」・「~ではないだろうか」に注目する
次は、「~と考える」・「~だろう」・「~ではないだろうか」に注目することがあげられます。
これらの文末表現をもつ文には如実に筆者の考えが現れます。
したがって、これらの文末表現が出てきたら要チェックです。
接続詞に注目する
最後は、接続詞に注目することがあげられます。
文章の論理展開を把握するには、必ず接続詞に注目します。
次に各接続詞の特徴を述べます。
- 順接…原因→結果を示す接続詞。「だから」、「よって」、「したがって」などがある。
- 理由…結果→原因を示す接続詞。「なぜなら」、「というのも」などがある。
- 逆接…前の事柄と反対の関係にあることを示す接続詞。「もちろん(確かに)…である。だが、…」という言い回しがしばしば用いられ、逆接の後に筆者の主張が現れやすい。「しかし」、「だが」、「けれども」などがある。
- 対比…前と後のことがらを比べる接続詞。「しかし」、「一方で」、「逆に」などがある。
- 言い換え…前の内容をまとめる接続詞。「つまり」、「すなわち」、「要するに」などがある。
- 添加…付け足しを意味する接続詞。「また」、「そして」、「その上で」などがある。
- 転換…話題の転換を行う接続詞。「さて」、「ところで」などがある。
これら各接続詞の働きをしっかりとおさえましょう。
設問の解き方
続いて、設問の解き方について解説していきます。
傍線部を含む文全体および前後の文に注目する
まず、傍線部を含む文全体および前後する文に注目することがあげられます。
国語の読解問題が苦手な人は、傍線部のみに注目しがちです。
しかし、視野を広げて傍線部を含む一文およびその前後の文に注目することが大切です。
この際に、指示語があればその内容を明らかにするとともに、
接続詞があればそれを用いて傍線部を含む文付近の論理関係を把握することが重要です。
そして、必要に応じて前へ前へと論理をさかのぼってゆくようにしましょう。
傍線部の後ろからも必要な情報を読み取る
次に、傍線部の後ろからも必要な情報を読み取ることがあげられます。
傍線部の前をいくら読んでも、決定打となる根拠が見当たらないということはありませんか。
そのような場合は、解答根拠が傍線部よりも後ろに書かれてあることが多いです。
(難関校ではこのパターンがよく出題されます)
ですので、傍線部付近の分析を行い、前へさかのぼっても決定打となる情報が得られないときは
傍線部より後ろの部分も読み進めてゆくことが大切です。
読解力を鍛えるのにおすすめの参考書
読解力を鍛えるのにおすすめの参考書をご紹介します。
文章の読み方や設問の解き方をしっかりと身につける
まずは、文章の読み方や設問の解き方をしっかりと身につけるが大切です。
数学でも計算のやり方が分からなければ計算できないのと同じように、
国語の読解に関してもしっかりとした型を作ることが重要です。
このあたりのことは別記事で解説していきますが、以下の書籍をまず参考にするとよいでしょう。
高校受験に向けて、国語の読解を勉強し始めるときに最適な1冊です。
解き方が図解されていて分かりやすいので、無理なく取り組むことができます。
これらはスタサプの柳生先生が執筆した書籍で、ここまで現代文の読み方や解き方について詳しく説明しているものはないと思います。
中学生であってもしっかりと読み方・解き方を身につけるためにも、非常に参考になる書籍です。
読解問題のある意味「辞書」的な位置付けとして、利用するのも一手かと思います。
正しい読み方・解き方での問題演習
正しい読み方や問題の解き方が身についたら、問題演習を行っていきましょう。
徐々にレベルが上がるようにして問題集をこなしてゆくのがポイントです。
まずは基礎レベルとして、以下の3冊に取り組んでみましょう。
身につけた読み方・問題の解き方を実践する基礎問題集として上記3冊がおすすめです。
自分の学年に合わせて、中1・中2・中3国語から1冊選んで取り組んでみるとよいかと思います。
続いて、その次のレベルとして以下の書籍がおすすめです。
まずは易しい問題から始めて、徐々にステップアップしてゆきたいという方にはおすすめです。
ここで基礎・標準レベルを固めた上で、問題演習を行ってゆくときに以下の書籍がおすすめです。
まずは偏差値60から始め、そこから偏差値65へとステップアップしてゆくことが理想です。
難関校を目指すなら偏差値65まではやった方がよいかと思いますが、
そうでないのなら偏差値60までで打ち止めても問題ないかと思います。
これらすべてをこなし、難関私立校を目指す方には以下の書籍にもトライしてみるとよいでしょう。
全国の難関私立校の問題を分析し精選された問題が収録されているので、効率的に難関私立校で求められる読解力を養うことができます。
まとめ:国語ができなかった人が教える「論説文の読み方のコツ」「問題の解き方」~実践編①~
いかがでしたか。
今回の記事では、論説文の読み方の具体的なコツや問題の解き方について解説しました。
具体的な方法論は今回解説した通りですが、実際に問題を解いたわけではないのでイメージしづらいところもあったかと思います。
次回は今回紹介した方法論を用いて実際に問題を解いていきたいと思います。
というわけで、次回もお楽しみに!
ご一読いただきありがとうございました!
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