みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回の記事のテーマは、「平面図形」です。
公立高校の入試では証明と線分の長さや面積比を求める問題がセットで出題されます。
線分の長さや面積比は難問化することが多く、非常に正答率が下がります。
難関私立校でもこの手の平面図形の問題は必ず出題されます。
このような問題に対して、どのようにアプローチしていったらよいのでしょうか?
その点について解説していきます。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
解き方のコツ・発想法
早速、解き方のコツおよび発想法について解説していきます。
この手の問題では次の手順で考えていくとよいでしょう。
問題で問われていることを確認する
平面図形の問題に限らず数学の問題では、「ゴールから逆算して考える」ことが大切です。
ですから、平面図形の難問へアプローチする際は必ずゴールすなわち、問題で問われていることを確認します。
答えを導くための方針を考える
ゴールをしっかりと把握したら、答えを導くための方針を考えます。
平面図形の難問では、大きく分けて「線分の長さに関する問題」と「面積に関する問題」の2つに分けられます。
「線分に関する問題」では、次のようなことから解答方針を発想するようにしましょう。
続いて、面積に関する問題では次のようなことから解答方針を発想するようにしましょう。
円の問題ではこれらとは別個に考えるべきことがありますが、どの問題においてもこれらのことから発想を始めることを覚えておいてください。
方針の確立・修正
方針を定めたら、それに従って解いていきます。
しかしながら、行き詰ってしまってうまくいかないことが多々あります。
そのようなときは、現在分かっていることから他の情報を導き出し、それをもとに解答方針を立てるようにしましょう。
このように、平面図形に限らず数学の問題では、
ことが重要です。
発想法の練習
2020年東京都の大問4を考えてみましょう。
問題はこちらから参照できます。
ゴールの確認と方針の設定
まずは発想法の原則に則り、ゴールを確認します。
EQとQRの比が問われているので、今回はEQとQRの長さを求めることを目標とします。
前問の結果から△ABPと△EDQが合同であることが分かっています。
また、AB,BPの長さが分かっていて△ABPは直角三角形であるから、三平方の定理を用いてAPの長さが求まります。
これらから、三平方の定理からAPの長さを求め、△ABPと△EDQが合同であることを用いれば、
EQの値が分かることになります。
次に、QRの長さを求める方針を考えましょう。
直接QRを求めるのは正直しんどそうです。
そこで、QRを直接求めるのではなく、QR = ER – EQ となることを利用して解いていくことにしましょう。
このとき、EQは先ほど作った方針から求められそうなので、ERの値をどうしたら求められるかを考えていきます。
積み上げ思考からの方針設定
これまでに分かっている情報を図示し、新しい情報を導いていきます。
△ABPと△EDQは合同なので、∠BAP=∠DEQです(図中の赤丸印)。
△ABPに注目し、内角の和が180度となるので、∠BAP+∠BPA(図中の三角印)+∠ABP=180°
よって、∠BAP+∠BPA=90° となります。
また、∠EAR=90°-∠BAPとなるので、∠EAR=∠BPA となりますね。
以上から、2組の角がそれぞれ等しいので、△APBと△EARは相似となります。
よって、AP : EA = AB : ERが成り立ち、ERが求まります。
問題の解答
まず、EQの長さを求めます。
EQ=APであり、AP=\(\sqrt{AB^2+BP^2}\)=5[cm]となります。
続いて、ERの長さを求めると、
AP : EA = 5 : (4+4) = AB : ER = 4 : ER ゆえ、ER=\(\frac{32}{5}\)[cm]となります。
よって、QR = ER – EQ = \(\frac{7}{5}\)です。
以上より、EQ : QR = 25 : 7となります。
「平面図形」攻略におすすめの書籍
「平面図形」攻略におすすめの書籍をご紹介します。
「解法のエッセンス」では平面図形で学習する内容をどう実際の問題に活用するかに重点をおいて執筆されています。
いきなり問題集に取り組む前に、これらを通して問題を解く際の方法論を身につけるとよいでしょう。
難関校を目指す方や平面図形を得意になりたい方にはおすすめです。
まとめ:[高校入試]どこから手を付けたらよい?数学「平面図形の線分比・面積比」の解き方のコツを伝授します!
いかがでしたか。
今回の記事では、「平面図形の線分比・面積比」の解き方のコツを解説しました。
この手の問題では経験を積むと解きやすくなるのも事実なので、今回解説した内容をもとに問題演習を行ってゆくとよいでしょう。
引き続き、円の問題での考え方や知っておくと便利な定理について解説していきます。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
ご一読いただきありがとうございました。
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