みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回は中3「式の計算」の単元で学習する、「乗法公式」を解説します。
中3生がまず学習するのがこの単元ですが、「乗法公式」が4つ出てきて覚えづらいという学生をよく目にします。
しかしながら、「乗法公式」で覚えるべきことはたった1つで、無駄な暗記を実はしなくてもよいのです。
今回の記事では、その核心に迫っていきたいと思います。
ぜひ最後までご覧いください。
また、以下の記事も合わせてご覧ください。
「乗法公式」の核心とは?
学校や塾で、以下の「乗法公式」を学習するかと思います。
①\((x+a)(x+b)=x^2+(a+b)x+ab\)
②\((a \pm b)^2=a^2 \pm 2ab +b^2\)
③\((x+y)(x-y)=x^2-y^2\)
確かにこれら3つを覚えればよいのですが、
ことを知っておくと無駄な暗記から解放されます。
実際に②をまず導出しています。
乗法公式①の\(b\)を\(a\)に置き換えることによって、
\((x+a)^2=x^2+(a+a)x+a^2=x^2+2ax+a^2\)となって乗法公式②とまったく同じ形の式が得られます。
次に、乗法公式③を導出してみます。
乗法公式①の\(b\)を\(-a\)に置き換えることによって、
\((x+a)(x-a)=x^2+(a-a)x+a×(-a)=x^2-a^2\)となって乗法公式③と全く同じ形の式が得られます。
①~③をすべて覚えることができればそれに越した話はありませんが、
なかなか覚えられないという方は①だけは暗記し、②・③を導出してゆくとよいでしょう。
「乗法公式②」の符号を間違えないようにするには?
さて、乗法公式②において、
\((a \pm b)^2=a^2 \pm 2ab +b^2\)
となっておりました。
\(b\)の前の符号によって、\(x\)の係数の符号が変わることでミスが増えがちです。
このようなミスをなくす方法について考えてみましょう。
その結論としては、
とよいです。
そうすると符号のミスを防ぐことができる上、覚えるべきことも1つ減ります。
ぜひこれは覚えておくとよいでしょう。
「複雑な」式の展開でミスを防ぐには?
例えば、次の問題を考えてみましょう。
\((a+b-c)(a-b-c)\)を展開せよ。
ぱっと見だと乗法公式が使えなさそうなので、地道に1個1個項をかけていって足す方針をとる方が多いでしょう。
しかしながら、それだと時間がかかる上にミスが増えてしまいます。
では、どのように計算したらよいのでしょうか。
このような問題では、
ことがポイントです。
今回の問題では、ふたつのかっこの中に\((a-c)\)があることが分かります。
\((a-c)\)を\(M\)と置き換え、乗法公式③を適用し、
\begin{eqnarray}
(a+b-c)(a-b-c)&=&(M+b)(M-b)\\
&=&M^2-b^2\\
&=&(a-c)^2-b^2\\
&=&a^2-2ac+c^2-b^2\\
&=&a^2-b^2+c^2-2ac
\end{eqnarray}
と計算できます。
置き換えて乗法公式③を適用した後は、
\(M\)にもとの\((a-c)\)を戻して乗法公式②を適用すると上手く計算できます。
このように計算の工夫を行うことを今のうちからぜひ習慣づけましょう。
まとめ:[中学数学]「乗法公式」で覚えることはたった1つ!中3「式の計算」の核心を解説!
いかがでしたか。
今回は、「乗法公式」に関して解説しました。
ことが今回のポイントとなります。
展開をはじめとした「式の計算」ではこれらをぜひ意識してもらいたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
また、以下の記事も合わせてご覧ください。
コメント