みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回は、2022年度千葉県「関数のグラフと図形の融合問題」を解説していきます。
大問2がそれに関する問題でしたが、(1)・(2)は正答率が6割を超えたにもかかわらず、
(3)だけが正答率が1.5%と非常に難しい問題でした。
とはいえ、いろいろと考えさせられる問題でもあるので、解説していきます。
また、本記事と合わせて以下の記事も是非ご覧ください。
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大問2の解説
それでは、大問2の解説に入っていきます。
(1)の解説
四角形ACDBは長方形となるので、B(5,-15)です。
よって、\(y=ax^2\)に\(x=5,y=-15\)を代入して、\(25a=-15\)を得ます。
これを解き、\(\displaystyle a=-\frac{3}{5}\)となります。
(2)の解説
点Cは、点Aと\(y\)軸に関して対称なので、C(-5,5)です。
このとき、直線BCの傾き(変化の割合)は、\(\displaystyle \frac{(-15)-5}{5-(-5)}=-2\)です。
よって、直線BCの式は、\(y=-2(x+5)+5=-2x-5\)となります。
なお、ここでは1次関数の式の決定に関する「裏ワザ」を利用しました。
(3)の解説
本記事のメインテーマである(3)を解説していきます。
長方形ACDBと長方形CEBFは合同であり、両者は対角線BCを共有しています。
また、平行四辺形の対角線はそれぞれの中点で交わるため、BとCの中点をMとすると、
直線EFもMを通るため、点Eまたは点Fの座標が分かれば、この直線の式を決定できる
ことがいえます。
よって、点Eまたは点Fの座標を決定することを目標に解いていきます。
なお、Mの座標は、B,Cの座標の平均をとればよいので、
\(\displaystyle (\frac{5+(-5)}{2},\frac{5+(-15)}{2})\)つまり、\((0,-5)\)です。
ここで、△ACBと△ECBにおいて、
∠BAC=∠BEC=90°, AC=EC, BCは共通なので、
「直角三角形の斜辺と他の一辺がそれぞれ等しい」ので、これら2つは合同です。
そうすると、四角形CEBAは直線BCに対して「線対称」であることが分かります。
ですので、
- 点A, Eの中点Nは、直線BC上に存在する…①
- 直線AEと直線BCは、直交する…②
ことがいえます。
E\((s,t)\)とおけば、N\(\displaystyle (\frac{s+5}{2},\frac{t+5}{2})\)となります。
①より、(2)の結果を利用して、以下の式が成り立ちます。
$$(-2)\cdot\frac{s+5}{2}-5=\frac{t+5}{2}$$
また、②より、2つの直線が直交するとき、両者の傾きの積は-1となるので、以下の式が成り立ちます。
$$\frac{5-t}{5-s}\cdot(-2)=-1$$
これら2つを連立させて解き、\(s=-11,t=-3\)を得ます。
よって、直線EFの傾きは、\(\displaystyle \frac{-5-(-3)}{0-(-11)}=-\frac{2}{11}\)となります。
ですので、直線EFの式は、\(y=\displaystyle -\frac{2}{11}x-5\)と求まります。
この問題においても、
ことが求められていました。
[中学数学]正答率1.5%!2022年度千葉県「関数のグラフと図形の融合問題」を解説!
いかがでしたか。
今回は、2022年度千葉県「関数のグラフと図形の融合問題」を解説しました。
最後の小問に関しては、本番では捨てて違うところで点を取る方針をとるのがよかったかと思います。
とはいえども、この問題でも「図形の知識」を活用することが求められており、受験生が問題演習を行うには価値のある問題です。
引き続き、演習価値の高い問題をピックアップし解説していきますのでお楽しみに。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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