みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
前回の記事では、電気回路の問題を解く際に核となる考え方を解説しました。
今回の記事では、「合成抵抗」の求め方について解説していきます。
合成抵抗がすらすら求められるようになると、電気回路の問題は解きやすくなります。
それでは、解説に入っていきましょう。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
「直列」・「並列」の合成抵抗
合成抵抗とは、複数の抵抗を1つのかたまりと捉えたときの抵抗のことをいいます。
まず「直列」と「並列」それぞれにおける合成抵抗を求める公式をご紹介します。
「直列」の合成抵抗
抵抗を「直列」につないだとき、合成抵抗\(R\)の大きさは次のようになります。
つまり、各抵抗の大きさを足せば合成抵抗の大きさが求まります。
この公式がどのように導かれるかを説明します。
「直列」に関しては、電圧降下の総和が\((R_1+R_2+…+R_{n-1}+R_n)I\)となるので、
$$RI=(R_1+R_2+…+R_{n-1}+R_n)I$$
$$R=R_1+R_2+…+R_{n-1}+R_n$$
となります。
「並列」の合成抵抗
抵抗を「並列」につないだとき、合成抵抗\(R\)は次のようになります。
つまり、各抵抗の大きさの逆数を足してゆけば、合成抵抗の大きさの逆数が求まります。
この公式がどのように導かれるかを説明します。
同じ導線で結ばれているところの標高は等しいので、各抵抗における電圧降下は等しくなります。
$$R_{1}I_{1}=R_{2}I_{2}=…=R_{n-1}I_{n-1}=R_{n}I_{n}=V$$
$$I_1=\frac{V}{R_1},I_2=\frac{V}{R_2},…,I_{n-1}=\frac{V}{R_{n-1}},I_n=\frac{V}{R_n}$$
となるので、
$$R=\frac{V}{I}=\frac{V}{\frac{V}{R_{1}}+\frac{V}{R_{2}}+…+\frac{V}{R_{n-1}}+\frac{V}{R_{n}}}$$
$$\frac{1}{R}=\frac{1}{R_{1}}+\frac{1}{R_{2}}+…+\frac{1}{R_{n-1}}+\frac{1}{R_{n}}$$
が得られます。
「直列」と「並列」が混ざっている回路の合成抵抗の求め方
次の問題を考えてみましょう。
(問1)各抵抗の大きさは2.0[Ω]である。このとき、合成抵抗の大きさはいくらか。
このように「直列」・「並列」が混ざっている回路の問題では、
という手順を踏むとよいでしょう。
問題の解説に戻りますが、まずは赤の破線で囲んだ並列部分の合成抵抗を求めましょう。
この部分の合成抵抗を求めるのに先立ち、青の破線部分の合成抵抗を求めます。
青の破線部分の合成抵抗の大きさは\(2.0+2.0=4.0[Ω]\)です。
これを踏まえると、赤の破線部分の合成抵抗の大きさは
$$\frac{1}{\frac{1}{4.0}+\frac{1}{2.0}}=\frac{4}{3}[Ω]$$
と求まります。
最後に、直列でつながれている、左側にある抵抗と赤の破線部分の合成抵抗の大きさを求めれば、答えが求まります。
よって、答えは
$$2.0+\frac{4}{3}=\frac{10}{3}[Ω]$$
となります。
まとめ:[中学理科]定期テストで頻出!「電気回路の合成抵抗の求め方」を丁寧に解説!
いかがでしたか。
本記事では「電気回路の合成抵抗の求め方」について解説しました。
今回ご紹介した考え方は定期テストや入試でも役立ちますので、しっかりと覚えておきましょう。
次回以降は、電気回路の過去問解説等を行ってゆくのでお楽しみに。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
ご一読いただきありがとうございました。
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