みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回のテーマは、「塩素系漂白剤」と「酸性タイプ」洗剤の混ぜ合わせについてです。
これらに該当する洗剤では、もう片方のタイプの洗剤とまぜて使用してはいけないと表示されています。
どのような理論的背景から、それらを混ぜ合わせてはいけないということに至るのでしょうか。
今回は、問題演習を通じて考えていきましょう。
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問1の解説
次亜塩素酸ナトリウムと塩酸が反応すると、(1)式に示した反応が起こります。
この反応では塩素が発生してしまうので、「まぜるな危険」と記載があるわけです。
次亜塩素酸ナトリウムは塩酸のみならず、酢酸やクエン酸などとも反応します。
ですので、塩素系漂白剤には水酸化ナトリウムを添加し、液性がアルカリ性になるよう調整が図られています。
さて、この問題においても、
ことからスタートしましょう。
化学反応式の係数を考慮して、過不足なくするときの各物質の質量比は、
NaClO : Cl2 : H2O = (23+36+16) : (36+36) : (1+1+16) = 75 : 72 : 18
となります。
求める次亜塩素酸ナトリウムと塩素の質量をそれぞれ\(x[g],y[g]\)とします。
\(75:18=x:1.8\)より、\(x=7.5\)[g]を得ます。
また、\(72:18=y:1.8\)より、\(y=7.2\)[g]となります。
問2の解説
この問題では「未定係数法」を用いて解いていきましょう。
Naに関して、\(a=d\)
Clに関して、\(a=d\)
Kに関して、\(b=f\)
Iに関して、\(b=2e\)
Oに関して、\(a+c=f\)
Hに関して、\(2c=f\)
ここで、\(e=1\)とすると、\((a,b,c,d,e,f)=(1,2,1,1,1,2)\)となります。
問3の解説
「ヨウ素」といったら、
ヨウ素デンプン反応によって、溶液が青紫色に変わる
ことを思い出しましょう。
今回の場合では、「ヨウ素」が消失してゆくため、
あらかじめデンプンを入れておき、溶液の色が青紫色から無色に変わった瞬間を反応の終点とする
とよいことがいえます。
問4の解説
反応式(2)と(3)の辺々を足し合わせると、以下のようになります。
NaClO + 2KI + 2Na2S2O3 + H2O → NaCl + Na2S4O6 + 2KOH + 2NaI
この反応式より、過不足なく反応するときの質量比が得られます。
NaClO : Na2S2O3 = (23+36+16) : 2×(23×2+32×2+16×3) = 75 : 316
塩素系漂白剤100[mL]に含まれる、次亜塩素酸ナトリウムの質量を\(x\)[g]とすると、
\(75:316=x:15.8\)より、\(x=3.75\)[g]となります。
塩素系漂白剤100[mL]の質量は1.0[g/cm3]×100[cm3]=100[g]ですから、求める質量パーセント濃度は以下のようになります。
$$\frac{3.75[g]}{100[g]}×100=3.75[\%]$$
ちなみに、塩素系漂白剤の「ハイター」ではその濃度が6%となるように生産されています。
しかしながら、時間の経過に伴いそれは分解されてゆくので、
例えば厳密に0.05%の濃度に希釈したい場合はこのような方法で原液の濃度を特定する必要があるわけです。
まとめ:[中学理科]なぜ「塩素系」漂白剤と「酸性タイプ」洗剤を混ぜたら危険?
いかがでしたか。
今回は、なぜ「塩素系」漂白剤と「酸性タイプ」洗剤を混ぜたら危険なのかを問題演習を通じて解説しました。
塩素系漂白剤は酸と反応して塩素が発生するため、注意が必要です。
また、塩素系漂白剤は時間の経過によって効果が落ちてゆくことも知っておくとよいでしょう。
最後までご一読いただきありがとうございました。
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