[中学理科]難関校で狙われやすいテーマ!「アンモニアソーダ法」について解説!

[中学理科]難関校で狙われやすいテーマ!「アンモニアソーダ法」について解説!中学理科

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。

今回のテーマは「アンモニアソーダ法」についてです。

聞き馴染みのない方も多いかと思いますが、高校生で化学を学んだことのある方は「ガラス」の製法として知っている方も多いでしょう。

高校の化学で学ぶ内容を中学生でも解けるように焼き直して出題するのが難関校の理科の特徴ですから、

高校受験生も学ぶ価値があるものかと思います。

実際、2019年度に灘高校で出題されているので、他の高校でも出題される可能性は高いです。

ぜひ、「アンモニアソーダ法」の仕組みを覚えてしまいましょう。

また、本記事と合わせて以下の記事も是非ご覧ください。

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「アンモニアソーダ法」とは?

「アンモニアソーダ法」とは、ガラスの原料となる「炭酸ナトリウム」の工業的製法のことです。

この工程はいささか複雑であり、その概要を以下の図に示します。

各反応について、詳しく見ていきます。

[中学理科]難関校で狙われやすいテーマ!「アンモニアソーダ法」について解説!

「反応1」の概要

「反応1」では、炭酸カルシウムの熱分解が行われます。

これを化学反応式にすると、以下のようになります。

CaCO3 → CaO + CO2 …①

「反応2」の概要

「反応2」では、酸化カルシウムと水を反応させて、水酸化カルシウムを生成します。

これを化学反応式にすると、以下のようになります。

CaO + H2O → Ca(OH)2 …②

「反応3」の概要

「反応3」では、水酸化カルシウムと塩化アンモニウムから、アンモニアを生成します。

これを化学反応式にすると、以下のようになります。

Ca(OH)2 + 2NH4Cl → CaCl2 + 2NH3 + 2H2O …③

この反応式はよく出てくるので、そのまま覚えてしまうとよいかと思います。

ここで生成したアンモニアは「反応4」で活用します。

「反応4」の概要

「反応4」では、食塩水にアンモニア・二酸化炭素の順でそれぞれ溶解させて、炭酸水素ナトリウムを生成します。

アンモニアは二酸化炭素よりも水に溶けにやすく、先にアンモニアを溶かした方が中和反応によって二酸化炭素が溶けやすくなるため、この順にしています。

これも覚えておくとよいでしょう。

化学反応式は以下のようになります。

NaCl + NH3 + CO2 + H2O → NaHCO3 + NH4Cl …④

ここで発生した塩化アンモニウムは回収され、反応3で活用されます。

「反応5」の概要

「反応5」では、炭酸水素ナトリウムの熱分解が行われます。

この反応式は以下のようになります。

2NaHCO3 → Na2CO3 + CO2 + H2O …⑤

この反応式もよく出てくるので、覚えてしまいましょう。

この熱分解によって、目的とする炭酸ナトリウムが得られます。

また、発生した二酸化炭素は回収され、反応4で活用されます。

全体の化学反応式はどうなる?

「反応1」から「反応5」までの反応式を1つにすると、どうなるでしょうか。

①+②+③+2×④+⑤より、CaCO3 + 2NaCl → Na2CO3 + CaCl2 が得られます。

アンモニアソーダ法の全体の化学反応式は、CaCO3 + 2NaCl → Na2CO3 + CaCl2

ポイントとして、この反応式はぜひ覚えておきましょう。

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灘高校で出題された計算問題にチャレンジ!

上記を踏まえて、灘高校で出題された計算問題にチャレンジしてみましょう。

難関校ではおなじみの考え方で対応できます。

炭酸ナトリウム530kgを製造するときに消費される塩化ナトリウム・石灰石・アンモニアはそれぞれ何kgか。
なお、各原子の質量比は、H:C:N:O:Na:Cl:Ca=1:12:14:16:23:35:40とする。

全体の化学反応式 CaCO3 + NaCl → Na2CO3 + CaCl2 において、

過不足なく反応するときの各物質の質量比は、

炭酸カルシウム(石灰石):塩化ナトリウム:炭酸ナトリウム
=(40+12+16×3):2×(23+35):(23×2+12+16×3)
=100:116:106

となります。

この比より、塩化ナトリウム質量は以下のように求まります。

$$530[kg]×\frac{116}{106}=580[kg]$$

また、石灰石の質量は以下のようになります。

$$530[kg]×\frac{100}{106}=500[kg]$$

さて、アンモニアに関してですが、これは上記の「反応4」で消費されます。

反応式④において、過不足なく反応するときの質量比は、

塩化ナトリウム:アンモニア
=(23+35):(14+1×3)
=58:17

となります。

よって、消費されたアンモニアの質量は以下のようになります。

$$580[kg]×\frac{17}{58}=170[kg]$$

まとめ:[中学理科]難関校で狙われやすいテーマ!「アンモニアソーダ法」について解説!

いかがでしたか。

今回は「アンモニアソーダ法」について解説しました。

「アンモニアソーダ法」を表す1つの化学反応式として、

CaCO3 + 2NaCl → Na2CO3 + CaCl2 はぜひ覚えておくとよいかと思います。

計算問題についてはいつも通りのやり方で解けますので、不安のある方はこちらで復習しておきましょう。

引き続き、難関校で出題されやすいテーマを解説してゆくのでお楽しみに。

最後までご覧いただきありがとうございました。

また、本記事と合わせて以下の記事も是非ご覧ください。

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