みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回のテーマは、「円」に関する定理・性質についてです。
円がからんだ問題はよく入試でも出題されますが、知っておくと便利な定理・性質を用いると簡単に解ける問題も多くあります。
一方、難関校では以下で説明する定理・性質を知っているものとして出題されるものもあります。
そこで、今回はそのような知っておくと便利な円に関する定理・性質をご紹介していきます。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
「平面図形」攻略におすすめの書籍
「平面図形」攻略におすすめの書籍をご紹介します。
「解法のエッセンス」では平面図形で学習する内容をどう実際の問題に活用するかに重点をおいて執筆されています。
いきなり問題集に取り組む前に、これらを通して問題を解く際の方法論を身につけるとよいでしょう。
難関校を目指す方や平面図形を得意になりたい方にはおすすめです。
円に内接する四角形の角の性質
「円」に内接する四角形の角の性質として、以下が成立します。
\(\angle\mathrm{ABC},\angle\mathrm{ADC}\)の和が180°となることを証明してみましょう。
下の図のように、角度を設定すると、円周角の定理より、
$$\angle\mathrm{ABC}=\frac{1}{2}×2\alpha°=\alpha°, \angle\mathrm{ADC}=\frac{1}{2}×(360-2\alpha)°=(180-\alpha)°$$
となるため、両者の和が180°となることが分かります。
円の接線と弦のなす角に関する「接弦定理」
円の接線と弦のなす角に関して、以下が成り立ちます。
いま、\(\angle\mathrm{PAB}=\angle\mathrm{CPB}\)であることを示してみましょう。
円周角の定理より、\(\angle\mathrm{BOP}=2\angle\mathrm{PAB}=2\alpha°\)が成り立ちます。
また、△OBPはOB=OPの二等辺三角形なので、
$$\angle\mathrm{BPC}=\frac{1}{2}×(180°-\angle\mathrm{PAB})=(90-\alpha)°$$
が成立します。
また、線分OPと直線は直交するので、
$$\angle\mathrm{CPB}=90°-\angle\mathrm{BPC}=\alpha°$$
となり、接弦定理が導かれます。
パターン別「方べきの定理」
次に「方べきの定理」について解説します。
この定理には3パターンありますので、各パターンについて詳しく見ていきましょう。
円の内部で2つの弦が交わる場合
円の内部で2つの弦が交わる場合は、以下が成り立ちます。
△PABと△PDCは相似となるので、AP:PB=PD:PCゆえ、\(AP×PC=BP×PD\)が成り立ちます。
円の外部で2つの線分が交わる場合
円の外部で2つの線分が交わる場合は、以下が成立します。
先ほど説明した、「円」に内接する四角形の性質を用いれば、
$$\angle\mathrm{PAD}=\angle\mathrm{PCB},\angle\mathrm{PDA}=\angle\mathrm{PBC}$$
が成り立つので、△PADと△PCBは相似になります。
よって、PA:PD=PC:PBより、\(PB×PA=PC×PD\)が導かれます。
円の外部で2つの線分が交わり、一方が円の接線となる場合
円の外部で2つの線分が交わり、一方が円の接線となる場合は以下が成り立ちます。
このパターンの証明には、「接弦定理」を用います。
「接弦定理」より、\(\angle\mathrm{PAC}=\angle\mathrm{PCB}\)が成り立ちます。
よって、△PACと△PCBは相似となります。
そのため、PA:PC=PC:PBゆえ、\(PA×PB=PC^{2}\)が成り立ちます。
まとめ:[高校入試]知っておくと便利!「円」に関する定理・性質をご紹介!
いかがでしたか。
今回は、「円」に関する定理・性質についてご紹介しました。
今回ご紹介した内容は、難関校ではよく出てくるので、受験される方は覚えておくとよいでしょう。
次回は、これらを用いた難関校で出題された「円」に関する問題を解説していきますのでお楽しみに。
最後までご一読いただきありがとうございました。
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