[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう!早稲田実業高・青山学院高「立方体」の問題を解説!

[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう!早稲田実業高・青山学院高「立方体」の問題を解説!中学数学

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。

今回は、早稲田実業高・青山学院高で出題された「立方体」の問題を解説していきます。

立方体から2つの立体をくり抜く問題ですが、空間認知能力が問われる厄介な問題です。

この手の問題は今後も出題される可能性があるので、一度は経験しておきたいところです。

それでは、早速取り組んでいきましょう。

また、本記事と合わせて以下の記事も是非ご覧ください。

スポンサーリンク
どんな問題でも「解法がひらめく」思考法を解説!

問題演習をいくらこなしても未知の問題が解けるようにならないとお困りではありませんか。
未知の問題に立ち向かうには、思考の「型」を身に付ける必要があります。
思考の「型」を解説した書籍をAmazonで販売中。
Kindle Unlimitedなら、追加料金なしで閲覧可能。

公立からMARCH付属校まで通ずる「裏ワザ」を解説中!

「MARCH付属校をはじめとした人気難関私立校を志望しているが、対策が立てづらい・・・」
「解説を読んで『理解』できても、自力で『解けない』・・・」
などでお悩みではありませんか。
公立からMARCH付属校対策までをすべてを網羅する「裏ワザ」を解説中!

難関校を目指す方におすすめの問題集

難関校を目指す方に、おすすめの書籍を紹介します。

まずご紹介するのは、「ハイクラス徹底問題集」です。

定期試験レベルから無理なく徐々にステップアップでき、公立高校入試レベルそして最難関私立高入試へと最終的に到達できるので、

日ごろの学習を通して入試で求められる力を養うことができます。

最難関私立校を受験される方には、「最高水準問題集」もおすすめです。

全国の難関私立国立高校の入試から厳選して演習価値の高い問題が収録されており、

よく出る問題には「頻出」マークがついているなど入試で出やすい問題から対策できるなど、入試本番に向けて効率的に最高レベルの学力を養うことができます。

問題の概要

次の問題を考えてみましょう。

1辺の長さが\(4a\)[cm]であり、各面に\(a\)[cm]ごとに線の引いてある立方体がある。このとき、以下の問に答えよ。

[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう!早稲田実業高・青山学院高「立方体」の問題を解説!

(1)(a)のように影を付けた1辺が\(\sqrt{2}a\)[cm]である正方形を、2方向から反対側までまっすぐくり抜くとき、残った立体の体積を求めよ。(早稲田実業高・改)
(2)(b)のように影を付けた1辺が\({2}a\)[cm]である正三角形を、2方向から反対側までまっすぐくり抜くとき、残った立体の体積を求めよ。(早稲田実業高・改)
(3)(c)のように影を付けた、半径が\(\sqrt{2}a\)[cm]である円と、1辺が\(2a\)[cm]である正方形を2方向から反対側までまっすぐくり抜くとき、残った立体の体積を求めよ。
なお、影を付けた円は面の中央に配置されているものとする。(青山学院高・改)

(1)の解説

(1)~(3)までに通ずる解答の方針は以下の通りです。

  • 立方体の体積から、くりぬく2つの立体の体積を引く
  • (くりぬく立体の体積)=(一方の立体の体積)+(もう一方の立体の体積)ー(2つの立体の共通部分の体積)

いずれの場合もくりぬく立体に共通部分があるため、

単に2つの立体の体積を足して、立方体からその体積をひくのではなく、

くりぬく2つの立体の共通部分の体積を考慮する必要があります。

さて、(1)を考えると、くりぬく2つの立体の共通部分は以下の図の青線で示した部分になります。

[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう!早稲田実業高・青山学院高「立方体」の問題を解説!

この立体は長方形IJKLを含む平面が対称面となるので、これを含む平面で切断します

そこで、立体M-IJKLを考え、それを2倍すれば共通部分の体積が求まりますね。

ちなみに、立体M-IJKLは正四角すいとなります。

IL=LK\(=2a\)[cm]であり、

Mから長方形IJKLに下ろした垂線の長さはBDの長さの半分となるので、

BD\(=2a\)[cm]ゆえ、それは\(a\)[cm]となります。

よって、くり抜く2つの立体の共通部分の体積は、以下のようになります。

$$\frac{1}{3}×2a×2a×a×2=\frac{8}{3}a^3[cm^3]$$

よって、2つの立体をくりぬいて残る立体の体積は、

$$(4a)^3-\{(\sqrt{2}a)^2×4a×2-\frac{8}{3}a^3\}=\frac{152}{3}a^3[cm^3]$$

となります。

(2)の解説

(1)と同様に、くりぬく2つの立体の共通部分は以下の図の青線で示した部分になります。

[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう!早稲田実業高・青山学院高「立方体」の問題を解説!

BC, EFの中点をそれぞれM, Nとし、RSとMNの交点をKとします。

このとき、△KPQを含む平面がこの立体の対称面となります。

ですので、この平面で立体を切断し、四面体R-KPQを考えます。

△KPQは1辺が\(2a\)[cm]の正三角形であり、高さは\(\sqrt{3}a\)[cm]となるため、

面積は\(\displaystyle \frac{1}{2}×2a×\sqrt{3}a=\sqrt{3}a^2[cm^2]\)です。

RKの長さはRSの長さの半分になるため、RK\(=a\)[cm]となります。

ですので、くり抜く立体の共通部分の体積は、

$$\frac{1}{3}×\sqrt{3}a^2×a×2=\frac{2\sqrt{3}}{3}a^3[cm^3]$$

となります。

以上から、くり抜いて残った立体の体積は、以下のようになります。

$$(4a)^3-(\sqrt{3}a^2×4a×2-\frac{2\sqrt{3}}{3}a^3)=(64-\frac{22\sqrt{3}}{3})a^3[cm^3]$$

スポンサーリンク

(3)の解説

最後に、(3)です。

くり抜く2つの立体の共通部分に関して、くり抜く円柱の底面に平行な平面で切断すると以下のようになります。

[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう

この面積は、中心角が90°の扇形2つと、直角二等辺三角形2つの面積の和となるので、

$$(\sqrt{2}a)^2\pi×\frac{1}{4}×2+\frac{1}{2}×(\sqrt{2}a)^2×2=(\pi+2)a^2[cm^2]$$

となります。

くり抜く2つの立体の共通部分は、底面が上記の図形であり、高さが\(2a\)[cm]である柱体となるため、

その体積は、\(\displaystyle (\pi+2)a^2×2a=2(\pi+2)a^3[cm^3]\)

となります。

以上から、くり抜いて残った立体の体積は、以下のようになります。

$$(4a)^3-\{(\sqrt{2}a)^2\pi×4a+(2a)^2×4a-2(\pi+2)a^3\}=(52-6\pi)a^3[cm^3]$$

まとめ:[中学数学]2つの立体の共通部分をイメージしよう!早稲田実業高・青山学院高「立方体」の問題を解説!

いかがでしたか。

早稲田実業高・青山学院高で出題された「立方体」の問題を解説しました。

今回解説したくりぬきに関する問題では、くりぬく立体の共通部分を考えることが大切です。

その体積を求めるときは、対称面で切断したり、断面を図示したりして考えてゆくとよいでしょう。

今後も、過去問の解説を行っていくのでお楽しみに。

最後までご覧いただきありがとうございました。

また、本記事と合わせて以下の記事も是非ご覧ください。

スポンサーリンク
どんな問題でも「解法がひらめく」思考法を解説!

問題演習をいくらこなしても未知の問題が解けるようにならないとお困りではありませんか。
未知の問題に立ち向かうには、思考の「型」を身に付ける必要があります。
思考の「型」を解説した書籍をAmazonで販売中。
Kindle Unlimitedなら、追加料金なしで閲覧可能。

公立からMARCH付属校まで通ずる「裏ワザ」を解説中!

「MARCH付属校をはじめとした人気難関私立校を志望しているが、対策が立てづらい・・・」
「解説を読んで『理解』できても、自力で『解けない』・・・」
などでお悩みではありませんか。
公立からMARCH付属校対策まですべてを網羅する「裏ワザ」を解説中!

スポンサーリンク
中学数学立体
Yutaをフォローする
BREAKTHROUGH

コメント

タイトルとURLをコピーしました