みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。
今回は、「月・金星の満ち欠け」について解説します。
天体の分野は受験直前に学習するのが一般的であり、その時期的に入試への対策が間に合わない分野かと思います。
そこで、今回はすぐに入試対策に取り掛かれるよう、「月・金星の満ち欠け」に関するエッセンスを解説していきます。
後半では実際の入試問題を解説していきますので、こちらも取り組んでみましょう。
また、本記事と合わせて以下の記事もぜひご覧ください。
日々の学習におすすめの書籍
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「月・金星の満ち欠け」で理解すべきことは?
「月・金星の満ち欠け」で理解すべきことは何でしょうか。
地球から見える月や金星の形は以下のようにして決定するとよいでしょう。
次に、金星等を観測できる時刻や方角については以下のことを覚えておきましょう。
例えば、金星の例で考えてみましょう。
以下の図で、日の出(夜から朝に変わる瞬間)を迎える地点において金星はどのように見えるでしょうか。
金星では、太陽と面している部分は太陽光で照らされています(白色の部分)。
また、日の出を迎える地点から金星の見える範囲は、オレンジ色で示した半円の部分となります。
両者の共通部分をとると、右側が欠けた金星を地球から観測できますね。
なお今回は、地球から見える部分のうち、太陽で照らされている部分が照らされていない部分の面積よりも大きいので、部分的に欠けた金星を観察することだできます。
つまり、
ことがポイントです。
続いて、金星の見える方向はどうなるでしょうか。
地球の中心に向かう方向が北であるため、金星は東の空に見えることになります。
![[中学理科]入試問題もすぐ解ける!「月・金星の満ち欠け」の核心を解説!](https://i0.wp.com/you-can-blog.com/wp-content/uploads/2022/11/金星_1.png?resize=1024%2C792&ssl=1)
月の満ち欠けに関しても、これと同様にして考えるとよいです。
これまでの内容をもとに高校入試の問題にチャレンジしてみましょう!
2020年度・東海高校の問題にチャレンジ!
今回は、2020年度・東海高校の大問8に挑戦してみましょう。
これまで解説してきた内容を駆使すれば、十分に対応できるかと思います。
問題はこちらから参照できます。
Ⅰの解説
(1)の解説
春分の日や秋分の日などにおいて、太陽が昇ってくる方向を思い出せばすぐに解けます。
そうすると、春分の日は真東、夏至の日は北寄りになるため、答えはアと決まります。
(2)の解説
月は約1か月で地球の周りを1周します。
つまり、1日あたり360°÷30=12°だけ動くことになります。
月は反時計回りに地球の周りを公転するため、
以上を踏まえて初めて月を観察した日とその3日後における月の様子を図示すと以下のようになります。
![[中学理科]入試問題もすぐ解ける!「月・金星の満ち欠け」の核心を解説!](https://i0.wp.com/you-can-blog.com/wp-content/uploads/2022/11/東海高校_月.png?resize=1024%2C645&ssl=1)
そうすると、3日後に月が観測できる方角が北寄りになることが分かります。
これにより、答えはaまたはdとなります。
また、天球上における月の位置を比較すると、3日後のその高度が小さくなることが分かります。
よって、答えはdとなります。
一方で、月の欠け具合については、3日後の方が太陽に照らされていない部分の面積が大きくなっているので、輝いて見える部分が「小さくなった」ことがいえます。
Ⅱの解説
(1)の解説
地球の公転周期は約1年つまり、太陽の周りを360°回転するのに約1年かかります。
ですので、1日あたり、360°÷360日=1°回転します。
一方で、金星は1日あたり、360°÷(360×0.62日)≒1.61°回転します。
よって、金星の方が地球よりも公転する速さが大きいことが確認できます。
そうすると、内合の方が外合よりも先に起こることがいえます。
(2)の解説
金星と地球が最も離れるときは、
地球と金星が太陽に関してお互いが逆側にあり、その3者が一直線に並ぶときです。
このとき、地球と金星の間の距離は、1+0.72=1.72です。
一方で、金星と地球が最も近づくときは、
地球と金星が太陽に関してお互いが同じ側にあり、その3者が一直線に並ぶときです。
このとき、地球と金星の間の距離は、1-0.72=0.28です。
そのため、答えは1.72÷0.28≒6.1倍となります。
(3)・(4)の解説
1.5年後における地球と金星の位置を図に示すと以下のようになります。
![[中学理科]入試問題もすぐ解ける!「月・金星の満ち欠け」の核心を解説!](https://i0.wp.com/you-can-blog.com/wp-content/uploads/2022/11/東海高校_月_2.png?resize=1024%2C807&ssl=1)
そうすると、金星を見ることができるのは、日の入り(夕方)の西の空になることが分かります。
よって、(4)の答えはエと決まります。
一方で、(5)については屈折式天体望遠鏡では上下左右反転することに注意すれば、
上に示したような金星を観測することができます。
まとめ:[中学理科]入試問題もすぐ解ける!「月・金星の満ち欠け」の核心を解説!
いかがでしたか。
今回は、「月・金星の満ち欠け」について解説しました。
演習量が少なくなりがちな分野ですが、入試では出題されやすいです。
今回解説した内容を念頭に置いて、ギリギリまで問題演習を行ってゆくことが大切です。
引き続き、過去問等の解説を行ってゆくので、お楽しみに。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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