[中学数学]開成・青山学院でも出題されたテーマ!「円周率」の求め方について解説!

[中学数学]開成・青山学院でも出題されたテーマ!「円周率」の求め方について解説!中学数学

みなさんこんにちは、ゆーきゃんです。

今回は、「円周率」の求め方について解説していきます。

このテーマ自体は開成高や青山学院高で過去に出題されています。

また、東京大学においても「円周率は3.05より大きいことを示せ」という伝説の問題が出題されるなど、

「円周率」の求め方というのは非常に数学の世界で重要なテーマであることが分かります。

今でこそ私たちはその値が約3.14であることを知っていますが、古の人たちはどのようにしてそれを求めたのでしょうか。

今回は、その求め方について解説をしていきます。

また、本記事と合わせて以下の記事もご覧ください。

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正三角形を用いた「円周率」の評価(開成高)

「円周率」を求める際には、円周の長さを正多角形の周の長さで評価することがベーシックなやり方です。

というわけで、まずは正三角形を用いて円周率を評価していきます。

円に内接する正三角形の周の長さから評価する

まず、円に内接する三角形の周の長さから円周率を評価してみます。

半径1の円に内接する正三角形ABCを考えます。

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このとき円の中心Oから辺BCに垂線OHを引くと、「90°・60°・30°の直角三角形」ができるので、

BH=CH=\(\displaystyle \frac{\sqrt{3}}{2}\)となるため、正三角形ABCの1辺の長さは\(\sqrt{3}\)です。

よって、正三角形ABCの周の長さは\(3\sqrt{3}\)となります。

さて、円に内接する多角形の周の長さはその円周の長さよりも小さいことが知られています。

2点間の最短距離が直線となることを鑑みれば、辺ABの長さは弧ABよりも小さいですね。

同様に、弧BCの長さ>辺BCの長さ・弧CAの長さ>辺CAの長さが成り立つので、

弧ABの長さ+弧BCの長さ+弧CAの長さ>辺ABの長さ+辺BCの長さ+辺CAの長さ

となることが分かります。

したがって、\(2\pi>3\sqrt{3}\)より、\(\displaystyle \pi>\frac{3\sqrt{3}}{2}\)となります。

円に外接する正三角形の周の長さから評価する

次は、円に外接する三角形の周の長さから円周率を評価してみます。

半径1の円に外接する正三角形A’B’C’を考えます。

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円の中心Oから辺B’C’に下ろした垂線の足をH’とすれば先ほどと同様に考えて、B’H’=H’C’=\(\sqrt{3}\)となります。

したがって、この正三角形の1辺の長さは\(2\sqrt{3}\)です。

さて、△A’B’C’の面積>円の面積であることは明らかであるため、

\(\displaystyle \frac{1}{2}×1×2\sqrt{3}×2>\pi\)つまり、\(2\sqrt{3}>\pi\)であることが分かります。

先ほどの結果と合わせて、\(\displaystyle \frac{3\sqrt{3}}{2}<\pi<2\sqrt{3}\)と評価できます。

\(\sqrt{3}\)を約1.7と近似すると、今回の場合、円周率は2.55より大きく3.4より小さいということになります。

今回は正三角形で評価しましたが、評価が甘いため今の状況では円周率の整数部分も決まらないことが分かるかと思います。

では、次は正方形を用いて評価してみるとどうなるかを見ていきましょう。

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正方形を用いた「円周率」の評価(青山学院高)

正方形を用いて「円周率」を評価していきましょう。

円に内接する正方形の周の長さから評価する

まず、円に内接する正方形の周の長さから円周率を評価してみます。

半径1の円に内接する正方形PQRSを考えます。

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△PQRは直角二等辺三角形となるので、この正方形の1辺の長さは\(\sqrt{2}\)です。

円に内接する多角形の周の長さはその円周の長さよりも小さいので、\(4\sqrt{2}<2\pi\)となります。

よって、\(2\sqrt{2}<\pi\)が分かります。

円に外接する正方形の周の長さから評価する

次は、円に外接する正方形の周の長さから円周率を評価してみます。

半径1の円に外接する正方形P’Q’R’S’を考えます。

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円Oと線分Q’R’の接点をTとすると、△OTQ’および△OTR’は直角二等辺三角形になるので、

Q’T=R’T=1となり、この正方形の1辺の長さは2となります。

正方形P’Q’R’S’の面積>円Oの面積は明らかなので、\(4>\pi\)がいえます。

先ほどの結果を踏まえると、\(2\sqrt{2}<\pi<4\)となります。

しかしこの場合においても依然として評価が甘く、円周率の値を決められそうにありません。

かの有名なアルキメデスはこのように正多角形を用いて円周率を評価し、

正96角形を用いた評価によって円周率の近似値である3.14を得られたといわれています。

まとめ:[中学数学]開成・青山学院でも出題されたテーマ!「円周率」の求め方について解説!

いかがでしたか。

今回は「円周率」の求め方について解説しました。

正多角形による円周率の求め方を解説しましたが、実はその他にもさまざまな方法が知られています。

これらの理論的背景は高校数学でないと説明できないものが多いです。

もし興味のある方はぜひ調べてみるとよいかと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

また、本記事と合わせて以下の記事もご覧ください。

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